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ネイティファス
淫語ボイスドラマ製作サークル ネイティファスのブログです。

美魔女参謀エスパの姦計  後編

エスパ様できました。長くなったようなまとまったような。
遠距離エッチはマインドエッチと何か似てる。

雑魚に数で押し切られるヒーロー。
1人ずつ信頼関係を奪われる展開もいいかなぁと
思いながらとりあえずこれぐらいで。


それからマインディアの真のENDみたいなのを
書こうかなと思います。
一年もたった後でなんですが
やっと納得のいくようなオチが思いついた感じです。
(躊躇して入れなかった鬱ENDにちょこちょこ追加)

ネタバレっぽいですが今さらアプデも
あれなんでここにのせる形にしたいと思います。
では。




美魔女参謀エスパの姦計  後編


 平和な市街地に、突如として投下される危機の爪。
 暴魔爆悪大帝ゴルドリオが放つ暴魔怪人が、その禍々しい唸り声を上げて大地に地響きを轟かせた。
「ギャアアアアググググェェェェ!」
 原始以前の恐竜のような、肉厚でごつごつとした皮膚。燃え上がるような毒々しい赤色を身に纏う、四つ足でトカゲの化け物がずっしりとコンクリートの地面を踏みしめて叫んでいた。
「いくでゴル! 我が暴魔怪人サラマンドルよ! このまま街を火の海にしてやるでゴル!」
「グエエェ! グエェェ!」
 主の命に呼応したように、サラマンドルの周囲の空気がむっと焼け付くような高熱に包まれる。
 皮膚から熱気を発し、さらにざっくりと耳まで裂けた大口から風を送り、除々に周囲を火の神が住まう所へと変貌させるサラマンドル唯一の特技である。
 なお、着火するまでには30分の時間を要するが、一度燃え上がってしまえば非常に強力な技なのである。
「ヒューッ! ヒュルルルル――」
「がっはははは。何という知略にとんだ作戦の極みであろうか。さしものメディクスファイブも対応できまい! これでワシの出世も間違いないでゴルっ」
 満足気に醜い口元をほころばせて喜ぶゴルドリオ。
 悲鳴を上げながら、人間達が我先にと逃げ場を求める。
 凶悪な暴魔怪人に対しては、か弱き人間に立ち向かう術は存在しない。そう、超電脳科学技術を結集させた、メディクスファイブの活躍なくしてはこの事態収集は不可能に近い。
「ヒュゥ……ヒュルルルゥゥ――」
「いいぞサラマンドル。あのメディクスファイブも出遅れているでゴル。今日は何と運がいい日でゴルか……。はっ、いやこれが正常運転なのでゴル。今までが酷すぎて……ぶつぶつ……」
 ゴルドリオの愚痴とは裏腹に、大火災が巻き起こす災禍の狼煙は着実に進行していた。
 五分、十分、十五分――。
 息もできないほどの熱風が漂う。もはや人影一つ見あたらない熱帯地域。チリチリと埃が宙を舞い、発火温度まで後数分を残すのみの状況だ。
「ゴルッゴルゴル。ぐはは。もう少しでゴル。もう少しでワシの――」
 ゴルドリオは勝利を確信しかけた。しかしその予想はやはり覆される運命にある。
 紛うことなく正義の呼び声、颯爽と現れる五つのシルエット。メディクスファイブのリーダーレッドが先陣を切った。
「待て! ゴルドリオめ! お前達エビルネイターズの好きにはさせん!」
「なっ! お前たちはメディクスファイブ! うぬぬぬぬ――。この市街地大火災計画の邪魔はさせん! そぉれこの肉を引き裂き同時に傷をえぐる、殺戮暴魔破壊鉄球を喰らうがいいでゴル! うおおおおおお――」
 危険極まる殺戮武器を手に、暴魔爆悪大帝がメディクスファイブを殲滅せんと迫ってくる。
「よし! 俺とブラックがゴリラ野郎を食い止める。三人はあのトカゲの化け物に向かってくれ!」
「おーす」
「了解」
「わかりました」
「わかったわレッド」
 リーダーの的確な指示が仲間達に行き渡る。
 近接戦闘に長じたブラックとレッドがゴルドリオを押さえ、様々な特殊効果を有する武器を使う三人が怪人を押さえる作戦だ。
「ぐっ、ぬわ、誰がゴリラでゴルか。うっ、こら離れるでゴル!」
「いつものように大人しくしてるんだなでくの坊。それ首ががら空きだぜ!」
「ぐっ、ぐわぁぁ……」
 大柄な体格で柔道の有段者でもあるブラック。軽やかな動作で鉄球の間隙を抜けて、ゴルドリオの首筋を豪腕でしっかりとロックする。
 たまらず悶絶するゴルドリオ。そのスキだらけの腹部めがけて、電脳力を溜めた拳を一直線に突き出す。
「くらえっ! メディクスナックル――」
「ぐぅっ!」
 レッドの一撃がそびえる体躯をぐらりと揺らす。電脳力を一点に集中させた、レッドお得意の必殺技。大抵の怪人でも一撃で葬りさることができる。
 が、さすがの暴魔大帝はこの一撃を耐え切った。膝を突きそうになる手前でかろうじて踏みとどまったのだ。
「ぐぬ……まだ、まだまだでゴル!」
「ちっ、こいつ今日に限って無駄にしぶといぜ。早くおちやがれ!」
「わからせるさ。何度でもな。俺の正義の拳は猛り燃え上がっているぜ。くらえ……悪を打ち砕く電脳の超回転、メディクススクリューバーストナックルゥ――――」
「ぐ、ぐわー。後少しでゴルのに……。待て、ほんの五分でいい。いや、三分……、い、一分でもいいでゴルから……ぬ、ぬわーっ!」
 正義の鉄槌。窮地の悲鳴。もはや青息吐息のゴルドリオ。彼の運命や如何に。
 一方同じく、怪人サラマンドルにもメディクスファイブによる無慈悲な連係攻撃が開始されていた。
「まずは僕が……。メディクスシャワー……。これでここ一帯の温度を下げます。それに、あの怪人も水にはきっと弱いはず……」
 ぱっと見は根暗で貧弱なオタク風貌のブルー。だが彼ほど電脳武器を的確に使いこなすことができるものはいない。メディクスファイブの生き字引と言っていいほどの、膨大な知識量と冷静な状況判断能力に優れている。ただやはり線の細さからくる押しの弱さとフィジカルに疎いのはたまにキズである。
 メディクスシャワーという名の電脳液が辺り一面に降り注ぐ。電脳力を通じたその液体は、優れた温度下降能力を持つ。熱を普通の水よりも何倍もの効率で吸収することができ、その他にも非常に多様な用途に応用できる優れものだ。
「やったわブルー。あなたの攻撃利いてるわ。やるなら今! くらいなさい……メディクスアローフラッシュ!」
 並外れた跳躍力で、ピンクが太陽を背にふわりと鳥のように舞い上がった。
 新武器である大柄な弓を手に、無数の電脳矢をサラマンドルめがけて躊躇なく打ち下ろした。フルーレを巧みに操る技術を下地にし、まるで手足のように音速を超える光の矢をやつはぎに繰り出す。
「ギャアアググググッ!」
 サラマルドルの硬い皮膚も、この連続的な猛攻には耐えられない。くぐもったうめき声を上げながら、ひたすら耐えるのみだった。
「敵はかなり弱ってるわよ。……グリーン! 早くあなたも加勢して!」
「え? ボクがかい? いや、生憎ボクは平和主義者なんだけど……」
 と、ヒーローらしからぬ応対をしたのはグリーン。ニヒルなイケメンかつ二枚目で、いつも飄々としたナルシスト気質の好青年である。まるで映画俳優のような甘いマスクを持つが、全身緑尽くめの全身スーツの外からうかがい知れるのは、それなりの長身と足の長さだけであった。
「いいから早く!」
 苛立つピンクがグリーンの背中をこづく。
「……ようし。美麗なる麗しき桃花女史の頼みならいたしかたない。メディクス……バイオメルティングインクロージョン!」
 どっしりとしたがに股で両手を突き出す。その奇妙な構えのままグリーンの手が震える。一目誰が見ても格好悪いポーズだが、微生物を凝縮集中させ、攻撃対象の細胞という細胞を全て駆逐し殲滅せんとするグリーンの必殺技だ。
 一秒二秒と、時が止まったように静寂が訪れる。
 が、それは嵐の前の静けさ、来る惨劇前の序章だった。
「グウウアアァァグルゥルルルッ!」
 サラマンドルの皮膚がみるみる濁った緑色に――。傷口から侵入した数億超の電脳微生物が、計り知れないほどの侵食スピードで正常な細胞を破壊していく。いくら敵の怪人とはいえ、直視するにはおぞましすぎる光景だった。
 だが正義の使者、メディクスファイブは怪人に情けをかける筋合いはない。
 最後の止めを刺すため、メディクスピンクこと薄紅桃花が最大電脳力をこめた弓をぐいと引き絞った。
「電脳充電120%完了……かのイージスの盾をも打ち砕く、メディクスオーラアルテミス……アローーーッ!」
 雷鳴轟く黄金の高速矢が、サラマンドルの眉間へと深々と突き刺さる。
 手ごたえ十分。新武器の性能を、如何なく発揮したピンクの奥義が決まったのだ。
 崩れ去る深部の怪人コア。断末魔の悲鳴をあげながら、サラマンドルはカッと一筋の紅炎の火柱を放ち、霧のように跡形もなく消え去った。
 また一方、レッドとブラックに不利な戦闘を強いられているゴルドリオ。配下の怪人が討伐されたのを見て、あからさまに狼狽し始めた。
「ぬぁ。よ、よくもサラマンドルを……! かっ、かくなる上はこのワシがお前らを……んぐっ? ぐわやめろ、何をするでゴルああああ――」
「もう遊びは終わりだぜ! 俺の技をくらいな……! メディクス、イナヅマリュウセイ――ヤマアラシバスタースルー!」
 ブラックの掛け声と共に、ゴルドリオの体は彗星のごとく宙に舞い、そして天の彼方へと消えた。きりもみ回転のまま飛んでいく巨体。電脳力を加えたブラックの投げ技は、瞬間的に真空無重力を作り出すという超性能を持っている。
「ぐ、ぎ、お、覚えているでゴル――――」
 米粒ほどの遠さで、暴魔大帝の遠吠えが澄み渡る大空にこだました。
 脅威は去った。
 かくしてエビルネイターズの野望は、メディクスファイブにより今日も打ち砕かれたのだった。しかし無限の闇を生み出すエビルドラースの魔の手は決して終わったわけではない。彼らの戦いはまだまだこれからなのだ。
「ふぅ、みんなよくやってくれた。怪我はないか?」
 勝利に一息つく。レッドがリーダーらしく仲間を気にかける。
「私達は大丈夫よレッド」
 ピンクが即答する。
「そうか。それにしても――最近のエビルネイターズの活動は頻度を増していると思わないか? 奴らはこの星を本気で亡き者にしようとしている……。今日だって後少し遅ければ……もし五人そろってなければ……」
「レッド。あなた悩みすぎよ。私達の電脳技術は日々進歩しているわ。それに――」
「それに……何だ?」
 一瞬眼光鋭く、ピンクを精悍な青年が見やる。
「へーイ桃花女史? ユータのことを言っているのですか? いえ、彼はいくら何でもまだ子供ですよ。二、三回うまくいったからといって……。現に、今回の市街地作戦は知りえなかったわけでしょう? うむ、平和主義の観点から言っても、確率的に子供におんぶだっこはまずいですよ桃花女史」
「そうだな、グリーンの言うとおりだ。俺たちがまず切磋琢磨して……」
 グリーンの発言にレッドが追随する。
「そうだぜ。なぁに見てろ。俺の力は百人力! 大山をも投げ飛ばすブラック様だぜ……ぐわっははは……」
 ブラックも大げさな笑い声を上げて同意した。
「で、でもユータ君の力は……私達の科学では説明できない能力だわ。これからも暖かく見守っていきましょうよ」
「ん……」
 男達の口がへの字に曲がる。しばしの沈黙。
 とその時、今まで黙っていたブルーが静かに口を開いた。
「僕は桃花さんに賛成です。状況は刻々と――やはり彼らの戦力は未知数です。何重にも対策を立てておく必要があります」
「ありがとうブルー……青柳君」
「いっ、いえ……」
 さっと顔をあからめるブルーこと青柳良介。普段は根暗にも思えるが、時に冷静な一言が頼もしい。
「おっと青柳氏! ボクはこれから桃花女史とデートなんだからさ。変な気は起こさないでくれたまえ!」
「いやっ、僕は別に……」
「デートなんてしないわよ。馬鹿。冗談はほどほどにね、緑山君」
「えっ、そんな。ボクは君のために頑張ったというのに……」
「おい! お前たち仕事はまだ終わってないぞ! 桃花は先に本部に戻って報告をまとめてくれ。後の四人は現場の補修作業だからな」
 リーダーからの一喝が走る。整った顔を歪めて口を尖らし、グリーンこと緑山圭吾が軽く悪態をついた。
「くっ。何てことだ。ボクの計画が台なしだ。おお桃花姫どうか待っていておくれ。ささ、仕事仕事……」
「危険温度領域、完全消滅確認……。メディクスボンドによる組織修正開始します」
「全く、派手にぶち壊してくれたもんだぜ。そーらよっと」
 黙々と各自作業に集中するヒーロー達。その横顔はやはり正義そのものだった。
 しかし数億光年とも知らぬエビルスからの脅威は、まだ始まったばかりなのである。一面黒塗りの腐海から、ひたひたと蠢く漆黒の足音は一歩づつ近づいていた。



 ユータの困惑は思いのほか強大だった。
 ヒーロー達が必死で怪人と戦闘をしている間、一人ルームこもり自分の中の悪魔と悪戦苦闘していた。
「あ~今日も疲れちゃったなぁ~」
「ていうか新デザインの戦闘服さぁ……ちょっとやばくない?」
「だよねぇ~。通気性とか動きやすさとか言ってもさー、これはないよねー」
「えっ、私は結構好きよこれ」
「あんたは露出狂だからねー」
「何よそれー。まるで私変態みたいじゃない……」
 セイブ地点は再び女戦闘員の着替えに取り囲まれていた。しかも戦闘コスチュームが、昨日よりも大幅に露出度アップしているというおまけつきだった。
「うっ……。何でこの人達……こんな恥ずかしい格好で。おっぱいも飛び出しそうだし……お尻も……あぁ……」
 ユータは一日かけて意志を固めたはずだった。今度はお姉さんなんかに惑わされない。絶対にお仕事を頑張るんだ。
 しかしその構想は、新型ビキニスタイルコスチュームの前に早くも崩れ去りそうであった。
「くっ……。いや、セイブを早くはずすんだ。この人達はきっと下っ端だから何も知らないはず……。だから早く……」
 必死で女体の誘惑を振り払い、セイブ地点解除作業を始めるユータ。
 焦り、後悔、罪悪感と虚脱感。
 ユータの精神作業は遅々として進まない。それもそのはずで、美魔女参謀エスパにより固くロックされたセイブは、現在のユータの力ではずせるものではなかった。
 いらだちと焦燥と、股間の勃起が最高点に達する。性欲真っ盛りの少年の前に、むちむちの引き締まった女の乳房や尻や太ももが提供されているのだから当然だ。
 生着替えを安全な場所で覗き見できるという魅惑のハーレム状態。甘い吐息が、擦れあう衣擦れの音が、誘うように揺れて少年の心を甘く翻弄するおっぱいや尻肉が、その全てがユータめがけて襲いかかっているのだ。
「ああっ、もう僕手順忘れちゃう……。全然進まない……ああんっ」
 いつしかユータの両手は股間に置かれていた。涙目になりながら既に爆発しそうな自分自身を握り締めた。
「こっ、これじゃ今日もお姉さん達に……ああ――」
 胸と尻の圧迫。淫らなレズ行為。そして大乱交――。脳裏に刻まれた卑猥すぎる光景が、まざまざとフラッシュバックする。
 遠視能力に特化したユータにとっては、その映像も鮮明すぎて余計に心を乱していた。
「ねぇねぇー。私ちょっと思ったんだけどさー」
「何々?」
「せっかくこんなにエロエロな戦闘服なんだからさー。ほら、誘惑とかぁ……しちゃってもいいんじゃない?」
「えー何言ってんのー?」
「あーそれ結構いいかもー」
「道歩いてるお兄さんとかに、あーんちょっとお話があるんですけどぉ……って」
「一緒に活動しませんか? って言っちゃう?」
「それいいねー。前かがみでおっぱい揺さぶったら、きっと一般人なんて言いなりだよねー」
「あっ私は年下の学生とか好みー♪ お姉さん達が世の中のことたくさん教えてあ、げ、る♪ とか言って誘惑しちゃう♪」
「私はぁ私はぁ……生意気に腕組んでるカップルのぉ……彼氏の方を狙っちゃう♪ わけもわからずおびえてる彼女の前でぇ、バックからハメハメしてもらうぅ♪ オマンコぐちょぐちょだからぁ、彼氏さんメロメロで我を忘れて私の体をむさぼってきてぇ……♪ はぁん♪」
 勃起しながらも、女戦闘員達の会話に耳を傾ける。どうやら一般人にも手をかけようとしていること。それもユータが思いもよらぬ卑猥な方法で。
「んっ、あっ、くそ……。そんなことはさせないぞ……。でも、あんなやらしい服装でなんて……」
 ユータの興奮がさらに高まる。が、むちむちの女肉映像に埋もれながらも、敵の作戦を聞き漏らさないようにと奮戦していた。
「あはっ♪ ていうかさー。メディクスブルーぐらいならさー、私達でいけるんじゃない?」
「えーでもあいつ変な武器使うじゃん?」
「そうだよー。おっかないわよ」
「だいじょぶだいじょぶ。ブルーってチビだしきっと根暗よ。重度のオタクで、部屋には美少女フィギュアとか飾ってるに決まってるわ」
「それもそうかもー。あっ実は童貞かもねー。無駄に頭いいからぁ……女の子には奥手でぇ……」
「今度、このエロコスチュームでみんなで迫ってみよーよ。腰ふりふりしながらねぇブルーさぁ~~ん♪ って」
「あっそれいい♪ スーツの上からベロチューしてあげたいなー♪」
「私は後ろからおっぱい押し付けよーっと♪」
「私は顔面騎乗してぇ……」
「んー私は私はぁ……」
「ふわぁぁ……あああぁ……」
 もはや話を聞くどころではなかった、完全なる上の空で、自慢の胸やお尻や太ももを強調するポーズに目を奪われていた。
 極少面積のビキニパンツのアップ。顔面騎乗すると言った戦闘員の豊満なヒップが眼前に迫る。
 パンツにおさまり切らない、肉感的なぷりんとした尻肉がなおいっそういやらしさを際立たせる。
「はぁ~ん♪ こうやって鼻先をここにねぇ……」
「ああっ……出ちゃう……。僕……ごめんなさ……」
 ユータは擦り切れるほど股間をしごいた。顔面騎乗されているのを自らに重ね合わせ、太ももと股の間での甘美な圧迫行為で射精しようと――。
「は~いエスミでぇ~す♪ 遅れちゃったぁ~ん♪」
 七色のソプラノボイスかツルの一声か。美魔女参謀扮する戦闘員エスミが、ユータの注意をそらし結果的に射精を中断させた。
「ちょっとー遅いわよエスミぃ。何やってんのよー」
「うふっ♪ ごめんなさい。んーしょっ、んーしょっと……」
(こっ、この人エスミって言うんだ。すっごい美人でスタイルもいい……。でも、何か他の戦闘員とは違うような……)
 ユータは直感的なサイキック目線ではそう感じ取った。しかしエスパによる張り巡らされた厳重な保護バリアーは、決してまだ未熟すぎる少年には本質を悟らせないものだった。
「エスミ! 柔軟体操は着替えてからにしなさいよ!」
「そうよーそうよー」
「きゃぅん♪ ごめんなさい♪ でもエスミこれが日課なのぉ♪ んっんっんっー」
 仲間の呼びかけも無視し、エスミはうっとり見惚れるような美脚を180度に開脚し、こぼれ落ちそうな胸元を揺らしながら前屈を開始した。
「そぉーれっ♪ おいっちにーさんしー♪ にーにーさんし……」
(あっ……よりによって……僕の目の前……お、おっぱい……)
 美乳谷間の大アップ。見ただけで男を射精に導く卑猥なアングル。
 ユータのセイブを完全に把握しているエスパにとっては、少年の心を甘く惑わし未知の快楽で包み込むであろう、絶好のポジションを確保するのはいとも容易いことであった。
 しかもエスパの洗練研磨されたサイキックパワーにより、ユータの未熟な荒々しい映像よりもはるかに優れたハイビジョンでその蠱惑的な肉体を楽しませることができるのだ。
(えっ? 何これ? 僕ってこんな鮮明に……いや。どうして、ああ……わからない。けどおっぱいが……ああ……)
 混乱するユータ。しかし格上の能力者のテリトリーにはまった少年は、危険な底なし沼にあえぎもがきながらも引きずられるしか道はなかった。
(うふふっ♪ ようやく会えたわね。ほらいいでしょユータ君? こんなピントではっきりなのは初めてでしょ? 最高のアングルで楽しませてあげる♪ エスミのぴちぷちぷるんぷるんの美肌をぺろぺろ味わってね♪ おっぱいお尻オマンコ太ももふくらはぎ……それから毛穴の一つ一つまでぇ……愛おしく感じさせて虜にしてあ、げ、る♪)
「んっ……♪ まずは胸をつけなきゃ……」
 エスミがぐっと前のめりに前傾する。しなやかな体つきで、柔軟性に富んだ肢体はするりと抵抗なく重心移動する。
 艶かしく汗ばんだ肌。はぁはぁと小刻みに漏れる吐息。丸みのある肩からずれるビキニブラ。
 ユータ少年の目を焦がし脳を弄ぶエロ映像が、実体を伴わんばかりの擬似3Dの超迫力映像で映し出されていた。
「あぁっ、エロすぎるよエスミお姉さん……。この部屋の中で、誰よりもエロい……はぁはぁ……」
(うふん♪ 一番エロいのは当然よ♪ 美魔女参謀エスパ様の魅力に心ゆくまで酔わせてあげる♪ ほら……一回射精なさいユータくぅん♪)
 心の中で、そっとユータに囁くと、エスミは前傾姿勢をさらに深めた。
 ぐにゃりと床につぶれるおっぱい。ビキニの肩もずれ落ちている。乳首はぎりぎりで見えない。谷間が一様でなく妖しく形を変え蠢く。首筋から垂れる汗の滴が、するりと色っぽく谷間にすべりこむ。
 まるで食虫花のように、甘い蜜で獲物を誘っているかのような淫蕩な動きだった。 
(んっんっ♪ ほらどう? もっとエッチな声出した方がいいの? ほらほら……)
(はぁはぁエスミさぁん……♪ おっぱいがえっちぃよぉ……。おっぱいってこんなに滑らかなんだぁ……)
 エスミの一挙一動に、阿呆の表情で見蕩れるユータ。雑なコマ送りよりも、数段上のリアルな秒間フレームで再現されたおっぱいを前に、目的も使命も何もかも忘れて自慰行為に耽るしかなかった。
(うふっ♪ そろそろいいかしら? 可愛いイキ顔見せてねユータ君……♪)
「んっ……エスミ体が固くなっちゃったかなぁ? それっ、勢いつけて……んんっ」
 反動をつけたばかりに、ぷるるんと黄色い音が鳴りそうなほど弾む柔らかなふくらみ。同時にビキニは完全に両肩からずり落ちる。床にこすれるむちむちのおっぱいが、前後にエロティックに悩ましげに運動する。
 ビキニはもはや本来の役目を保っておらず、かろうじて床と乳房の間に止まっているだけだった。少年の欲望はその一点に集中した。
 綺麗な桜色の乳首がチラチラ覗く。ビキニはよじれねじられ、乳房にからみながらもしだいに本体から遠くに離れていった。
 はちきれんばかりの双乳が露になる。乳首も床にこすれて固くしこり、ぷっくりといやらしく膨れ上がっている。
 突然世界が反転する。迫るおっぱいの感覚。今までには感じたことのない超感覚。気のせいではなかった。しだいにその全容が明らかになる。
 突如むにっと股間に重みと暖かみを感じる。目の前のおっぱいとシンクロするように、むにむにとユータの股間を擦りあげてくる。
「あ……おっぱい……こんな……。んっ♪ すごいっ♪ オチンチンにまとわりついてくるみたい……んんんっ♪ 出るっ……でっでっ……」
 エスパの能力は深くユータに浸透していた。数十キロ離れようとも、擬似的な触感を相互の間で伝達できるのだ。
 お互いにサイキック同士であり、二人の相性も良好、なおかつ強力な能力を有するエスパの主導により、この擬似的パイズリ空間は構成されたのである。 
(ああっ♪ 何これぇ……♪)
(あーら初めてでこんなに通じ合うなんて……。才能があるのねぇ……んふっ♪ ますます可愛がってあげたくなっちゃう……)
 にやりと笑うエスミ。口の端をぺろりと舐め、長い舌を乳房に届くほど伸ばす。
(擬似パイズリに擬似フェラよ♪ 一番エロいのでイカせてあげるわ♪)
(ふわ、ふわぁぁぁ……)
 断続する谷間の誘惑に、唾液滴るエロ舌での愛撫も加わった。ざらりとしたリアルな舌の感触、生暖かい唾液のぬくもり、はぁとかすかにかかる吐息もほぼ現実のように再現された。
「あああんっ♪ 何これぇ……。おっぱいと舌がぁ……オチンチンに直接ぅ……あ、ありえないよこんなの……あああっ♪ 出るぅ……♪」
(出していいのよユータ君。先っぽ……ここにいっぱいリアルな舌先の感触抽入してあげる♪ んっんっ♪ ほらイッてぇ……♪)
「あんっ♪ エスミお姉さん出るっ♪ 先っぽいいっ♪ 舌が入ってくるぅ――」
「んっ……れろぉ……んっんっ……んん……♪」
「あっあっ……あああ――」
 リアルに勝るとも劣らぬ官能刺激の大海原。ユータは一人ルームでどくどくと射精をしてしまった。
「あ……はぁ……はぁ……はぁ……ぁ……」
 ずっしりと背筋に極度の疲労が走る。サーチのために最大限に精神力を使い、限界まで磨耗させたほどの疲れだった。
(うふふ♪ ユータ君のエネルギーも勝手に使わせてもらったわ。お互いに気持ちよくなるんだから、ギブアンドテイクはちゃんとしなきゃね……と、さすがに今ので気づいたかしらぁ? んーあの顔だとまだかしらぁ? いいわ……今度はお尻で弄んであげる♪ どんどんお馬鹿になるのよユータ君♪)
 おぼつかない頭を無理矢理回転させる。有り得ない。今のリアルな感触。自分の能力ではまだ到達できていない。なぜ? なぜだろう? もしかして……エスミさん、いやでも……いや……。
「ふぅ。前屈は終わりっと。次は横に……」
 何事もなかったように、くるりと反転するエスミ。今度はこちら側にお尻を向けてポーズを取る。
 右手を伸ばし左足のつま先を、左手を伸ばし右足のつま先を。リズムよく交互に繰り返している。単純な体操ながら、背後からの眺めは刺激が強すぎた。筋肉と脂肪がほどよく絶妙のバランスで同居する尻肉。それがぷるぷるたぷんと小気味よく震えて少年の目を釘付けにする。
 ビキニパンツの食い込みにも吸引されてしまう。股間付近の肉の盛り上がり、具がはみ出るかはみ出ないかの絶妙なライン取り。
 ユータは夢遊病者のように魅入られた。見れば見るほどむちむちのお尻が拡大してくる。目が離せない。離そうとすればするほど、自己の意志力をはるかに上回る力で押し戻されてしまうのだ。
「あぅ……お尻ぃ……えへ……あはぁ……」
(ふふふ♪ 完全に腑抜けね。これじゃお姉さんの正体までなんてたどりつけない。いいわ。徹底的に惑わせてあげる。はまればはまるほど病みつきの麻薬に匹敵する快感でね……)
 エスミの腰がゆっくりと持ち上がった。股間の食い込み部分がより仔細に見えるアングルに固定される。
「んっ♪ 何かこのパンツ……しっくりこないわぁ……。位置が悪いのかしら? ここかしら? それともこう?」
「あっ……あっ……」
 指でパンツのずれを直そうとするエスミ。だがその動作は少年の心を否が応にも虜にした。
 最初から修正する気持ちなんてない。むしろもっと卑猥に際立たせようとする魂胆だ。
 つややかな指先でパンツを引っ張る。当然できあがる領域に少年のカメラを固定する。甘い蜜が滴る花びらとつぼみ。その光景は数秒で遮断されてしまう。そんな寸止めを幾度も繰り返す。焦らして焦らして焦らし倒す――。
 そうすると少年の心は、淫らで邪悪な欲でぱんぱんに膨れ上がる。まだ見ぬ禁忌の花園への好奇心を、耐え難い誘惑により肥大させて燃え上がらせる。狂おしいほどに切ないほどに。美魔女エスパによるとろけるような蜜罠は、ユータの心を完全に掌握し捕食しようとしていた。
「あ~んここも違うなぁ……うふふ♪」
「あっ……女の人のアソコ……もっと見たい……。でも……うっ」
「んっ♪ ここがちょうどいいかしら? これならもっと頑張れそう……」
「あっ、あああ……それじゃ……ああ――」
 隠すべき場所を隠していない。左の尻丘に布をひっかけるようにして、とろりと愛液が香るぱっくりとした秘裂が日の目に晒されていた。
「んっ♪ あんっ♪ いいわぁ♪ 蒸れて仕方がなかったのよこれ。あんもっとぉ……♪」
「あわっ、あわわわ……」
 エスミの卑猥な女性器が目前に迫る。映像だけでなく艶っぽい声まで直接耳元に感じてしまう。
(ほら……。入れさせてあげる♪ オチンチンの擬似挿入……童貞も喪失よ♪)
 そそり立つ欲望のシンボルに、男を惑わす魔性の果実がぐいぐいと接近する。
 瞬間、ずしりと仮想現実の重力がユータを直撃する。ぬるぬると糸を引き淫らに濡れそぼった天国への入り口。中途半端な本物よりも、さらに数段上位のオマンコがユータの股間を甘くとらえようとしていた。
「あっ、ぐっ……入るぅ……さっきより……。んっ……狭……でも、ずぷってめりこんじゃうよぉ……」
「いいのよ♪ お姉さんが優しく飲み込んであげるから……。ほら力を抜きなさい……」
「あああんっ♪ お姉さぁん……♪ いいいっ……」
 声に誘導される。直接話しかけられたことなどお構いなしだ。ただ快楽のみを追求し、性の奴隷になるべく歩みを進める。
「んっ……♪」
「ああっ、僕のオチンチン……食べられて……ああああ――」
 びちびちくちゅぐちゅう……と生々しい音がねとりと響く。愛液の坩堝と化した粘膜の桃源郷で、若い少年のペニスを甘くからめ取りながら奥へさらに奥へと誘っていく。
「あんっ♪ 入るぅ……。僕何にもしてないのに……」
「腰を振ると快感が倍増するわよ? ほらほら……下から突き上げてぇ……」
「わ、わかりましたぁ……」
 脳が痺れるような甘美な命令が下される。ぎこちない腰つきで、西洋画のような白い美尻を眺めながら一心不乱に突き上げる。
「あん♪ 最高♪ すごぉい♪ あんっ♪」
「ぼ、僕もですお姉さん……。つ、つながってるよぉ……」
「出して坊や……お姉さんの中に出していいから……。さっきみたいに特別濃いザーメンを中出しして……?」
「おおお姉さぁん……。いいんですかぁ? ぼ、僕……あっ、あっ……」
「何も考えずに出して……んっんっ♪ ほらほら……ほらぁ~♪」
 今までとは一味違う腰の動きがユータを襲う。上下だけでなく、ひねりを加えた悩ましい腰つき。ペニスが千切れるかと思うほどの、粘膜の胎動に翻弄されのたうち回る。
 この世のものとは思えないほどの極上の快楽。少年の初体験にしては、あまりにも魅惑的すぎる童貞喪失の儀式が開会される。根元から竿からカリ首まで隙間なく埋め尽くし、ねっちりと幾重にも甘いヒダヒダで快楽を送り込む。
 実際に、エスパによる擬似セックスはリアルよりも快楽の度合いが上だった。現実の肉体同士を重ね合わせるよりも、想像力で限界を超えたレベルまで到達できる可能性がある。
 愛液の粘度や量、匂い立つフェロモンの有効度、物理的な締め付けとその頻度。互いの想像力がうまく合致すれば、もう普通のセックスなどは問題にならないほどの快感を得ることができるのだ。
 だがそれをコントロールすることは思いのほか難しい。一度その快楽を味わってしまったら、麻薬のようにそれを欲して廃人へと真っ逆さまに落ちても文句は言えないのだ。 
「ああんっ♪ 出るっ♪ 出る出る出るぅ――」
 蜜壷の虜になった少年が屈服のおたけびをあげる。
 でんと尻肉が視界を埋めて結合部分を注視させる。
「出しなさい♪ 出して楽になるのよ……ねっ――ユータ君♪」
「えっ? あっ……ぼ、僕の名前……どうして……ああんんっ♪」
 疑問、愉悦、混乱、倒錯。
 様々な感情入り乱れ、ユータはエスミの膣内めがけて擬似射精した。びくんびくんと脈動するペニス。それを優しく甘くとろけるような愛撫でさらなる精液をすすり上げようとしてくる。
「くっ……僕の名前を知っているってことは……て、敵? うっ、うわぁっ!」
 ユータは快楽に飲まれそうになりながらも、かろうじて腰を引いて難を逃れた。自分の名前を知っている。どうしてかはわからないが、とにかく罠にはめられていることは理解できていた。
「んっ? あらぁ? どうしたのユータ君? 今まで通りお姉さんとオマンコしましょうよぉ……♪ ほらほらほらっ♪」 
 秘肉をぐいぐいと広げて見せ付けてくるエスパ。どろりと混じり合った愛の液体が滴り落ちた。
 しかし一度警戒を強めたユータの防衛本能が、それ以上の魅了を押し止めた。
「やめろっ! 僕はもう惑わされたりなんかしない……。お前達の目的はなんだ? は、はぁはぁ……」
 息を荒げさせながら言った。エスパは意に介さず、甘い笑みを湛えながら口を開いた。
「んもう。嫌われちゃったかしら? さっきまでいい感じだったのに……。あのシンクロ率、やっぱりユータ君と私の相性はいいわぁ……。ねっ、ユータ君が望むのなら……もう一度遠距離セックスしてあげてもいいのよ? うふっ♪」
「ぼ、僕の質問にこたえろっ! 何が目的か……」
「あら怖い。んーとね。私の名前は美魔女参謀エスパよ。今はエスミちゃんだけど。んー私は坊やを救いに来たのよぉ……♪ だって何かかわいそうだから……ふふ……」
 眉をはの字にひそませる。澄んだ瞳に吸い込まれそうになる。
「救いに来たとか……わけがわからないよ……。僕は……」
「うふっ♪ わからなくてもいいわよ。その内ね。と――その前に」
 エスパの視線の先、これまでの二人の痴態を見ていた女戦闘員達が、すっかり発情しきった表情でよろめいていた。
「エスパ様ぁ……もう我慢できません」
「エスミちゃんとユータ君があんなことやこんなこと……私も混ざりたくて……」
「あ~んエスパ様ぁ……♪ アソコがもうぐちゅぐちゅの洪水ですぅ~♪」
 もじもじと太ももを擦り合わせるもの。女同士で唇を奪い合うもの。胸をもみしだき欲情するもの。
 水晶装置によりまざまざと描写された映像に、彼女達の性的興奮は最高潮に達していた。
「はぁ……見てご覧なさいユータ君。あなたのせいで、エッチなお姉さん達みんな発情しちゃったって。ねぇどうする? ん?」
「え……ということは、昨日の僕が何してたかも……ひっ、あわ、あわわわあわ……」
 狼狽し顔が真っ赤になるユータ。全部見られていた――。こちらが潜んでいるつもりが、逆に罠を仕掛けられて観察されていたのだ。
「んふふっ♪ ぜぇ~んぶ見てたわよ♪ これ録画機能もあるのよ? 便利でしょ? ……裸のお姉さんにハーレムされてぇ……あ~んお姉さん出る出る出るぅ~って変態声あげたのも、エッチなアングルでお尻とおっぱい凝視して射精しまくったのも……一から十まで全部ね……」
「あっ……うぁ……あ……」
 ユータの驚愕は計り知れなかった。自分の未熟さを呪い消えてしまいたかった。セイブ解除にあれほどまでに苦労する時点で、同能力を持つ敵の存在に少なからず気づくべきだったのだ。
「うふふ……♪ そんな悲しい顔しないで? ほら、お姉さん達がなぐさめてあげるから……。ふふっ♪ ちょっとエネルギー使っちゃうけど……擬似エッチを複数人で楽しみましょう。えーっと……マユミちゃんルミカちゃんエリちゃんカスミちゃんヒビキちゃん! 大奮発の7Pプレイよぉ♪」
「えーマユミ感激ですぅ♪」
「ありがとうございますエスパ様!」
「あ~んユータ君をこのお口でレイプできるなんて……」
「私はおっぱいでと……」
「覚悟してね~ふふっ♪」
 選ばれた戦闘員が、口々に歓喜しながらはしゃぐ。おっぱいをぼよんと弾ませながら、手を叩き笑いながらいちゃいちゃもしている。
「あ、あの……」
 ユータがぽつねんとして言う。
「あのねユータ君。私ぐらいになると他の人もシンクロさせることができるのよ? この子達は能力を持たないけど――私が力を与えれば、一時的にあなたと擬似エッチもできるのよ。つまりね……」
「ねぇここ触ってユータ君♪」
「お姉さんのお口を犯してもいいのよ……?」
「オチンチンしこしこしてあげるぅ……♪」
「うわっ、うわぁぁ……こないでぇ……」
 戦闘員達が淫らな光を帯びた目つきでにじり寄って来る。ユータは必死で逃げようとした。が、エスパの能力により固くロックされたユータの心と体は、見えない鎖で足首から膝まで雁字搦めにされていた。 
「逃げることなんてできないのよ。さ、輪姦してあげなさい。着替えを覗く変態な坊やにみんなでおしおきしましょ♪」
「はいエスパ様ー」
「突撃ぃ~♪」
「あっ、ひぃぃぃぃぃぃ……」
 もみくちゃにされるユータ。女の肉という肉部分がこれでもかと覆いかぶさってくる。乳房を吸わされて腕を取られ足で責められ乳首をいじくり回されて――。
 悲痛な声を上げながら、ユータの意識遠く彼方の擬似空間に溶け込んでいった。



「んっ、あぁ……もう出ないよぉ……」
「あ~んまだ出るでしょう?」
「そうよぉ……。まだ私のオマンコ味わってないでしょう? ほらほらぁ……」
「ああっ! 本当にもう……だめ……あああっ」
 数十分か数時間か。エスパによるシンクロ空間の中で、終わらない遠距離擬似エッチは濃密に続けられていた。
 パイズリ、フェラ、手コキ足コキ、オマンコ等による搾精行為は、性欲旺盛の少年にとっても苦痛にすり替わっていた。
 しかも精神力をふんだんに使う遠距離での行為を強制され、ユータの身も心もボロボロに朽ち果てようとしていた。
「んんっ。だめぇ……僕おかしくなっちゃぅ……。オマンコ……おっぱい……溶けるぅ……全部ぅ……えへえへ、あはは……あはっ、あはぁはぁ……」
「いいよー♪ おかしくなっちゃえばぁ?」
「んっじゅぷっ♪ んっ……♪」 
「ほらほらー。またオマンコ地獄だよー? 嬉しいでしょー?」
 戦闘員の性欲は無尽蔵に近い。ガリガリと削られていく精神力と肉体。少年の命の灯火が、ふっと消滅するのも時間の問題だった。
「あはっ♪ もういいわよ。その辺にしておきなさいあなた達……」
「は、はいエスパ様」
 傍観気味に輪姦逆レイプを眺めていたエスパ、その重々しい腰をやっと立ち上げた。
「うふふ♪ やっとわかったかしら? 大人を怒らせると怖いのよ? 小学生がおいそれと首を突っ込んじゃ駄目なの? わかる?」
「うふぁ、ひぁ……、へぇ……」
「あら、やりすぎちゃったのかしら? んもう……少し入れてあげないと……ちゅっ♪」
「んっ……ちゅ……ぁ……」
「んむむ……♪」
「んぷっ……あぁ……甘いよう……」
 ユータの白く青ざめた顔に赤みがさす。エスパの濃厚なキスによりエネルギーを注入される。舌をからめ目を見つめながらむさぼりあう。
「お姉さんのキスはいいでしょう? これを飲んで元気になるのよ……」
「ふぁ、はぁい……♪」
 ボロボロにされたはずなのに、媚薬成分を含んだ唾液と融合したキス責めは、壊れかけた少年の未熟な心を魅了するには十分だった。
 目の光を失い、とろんとした目つきで母親の乳房にすがるように甘いキスを繰り返した。
「あふ、はぁ……。エスパ様……ぁ」
「うふふ……いい子ね」
 そう口走ってしまう。敵とはわかっていながら、頭の奥がじいんと痺れて気持ちよくなってしまうのだ。
 首の裏にそっと手が伸びる。ひっしりと抱きとめられむちむちの谷間に甘く抱擁される。聖母のように慈愛のある笑みでよしよしと頭を撫ぜられる。
「うっ、ああぁ……気持ちいいよぉ……」
「うふふ♪ お姉さんのおっぱいは安らぐでしょう?」
「は、はぃぃ……」
 ユータは完全に虜になった。お釈迦様の手の平の上で道化にされるような、極めて絶大なる能力差に我を失い屈服する道を選んだ。
 エスパはまるで自分の子供のようにユータをあやした。たっぷりと胸に甘えさせ、谷間の匂いを吸わせて心酔させる。
 深く、また深くなっていく甘美なる陶酔。
 頭ではいけないと思っても、全ての状況がエスパに従うことに是を唱える。
 甘えたい。エスパ様。なんでもわかってくれる。自分を導いてくれる。おまけにとってもエロくて非の打ち所がない。
 霧が立ち込める湖に、ぷかぷかと白い花びらの上で眠るような優しい心地。エスパ様の魅了空間。抜け出せない。どこまでも落ちていく。精神がしじまの迷宮に吸い込まれていく。静謐な神殿の女神像の足先に、何度もキスをし忠誠を誓う。
「んっ……ぁ……ぁ……」
「うふふ……♪」
 ユータは生まれたままのまっさらの状態になった。右も左も善悪の区別もつかない、洗脳をねじ込むには極めて良好な状態を用意されてしまった。
「ねぇ……ユータ君? 聞いていい? ユータ君はぁ……どうしてメディクスファイブの味方なんかしてるの?」
「え……」
 様々な思いが胸中にめぐる。しかしその内情を打ち明けるのはためらわれた。
「どうしたの? お姉さんは嫌い? 信用できない……?」
 じいっと熱い瞳で見つめられる。毛づくろいするように髪をいじられる。しなやかな肢体をひしと押し付けられる。
 感極まったように、心の小箱が静かに開きはじめる。
「あっ、あの……。僕……ものごころついた時から……変な能力を持ってて……」
 ユータは心に溜まったもの吐き出した。一度喋り初めたのなら、決して止まることはない。傾けたお盆から水色の液体がぽたぽたと垂れて、真っ白な淡い谷底へと吸い込まれていく。
「最初はみんな面白がってたけど……みんなその内気味悪がって……それで……」
「そうなの……つらかったね。よしよし……」
「ああお姉さん……優しい……」
「うふふ……」
 芳醇な甘い匂いがユータを包み込む。心の隙に入り込み、トラウマをこじ開けて言いように操り自らの忠実な僕に仕立て上げる。美魔女参謀エスパにとっては慣れきった手順だった。
「そして……次はどうしたの?」
 首を傾けて優しく尋ねられる。脳が完全に麻痺したようになる。この口も誰か他人のもののように遠く儚く混濁して思える。
「あ……それで、メディクスファイブから僕の能力が役に立つって……僕嬉しくて……」
「ふぅん……」
 数秒沈黙する。今まで笑顔を絶やさなかったエスパが、ふと悲しげに顔を伏せ、長い長いため息を物憂げについた。
「どうしたんですか? エスパ様……」
「ん……。ユータ君。あなたは彼らに利用されているのよ……。はぁ……こんな年端もいかない子を……」
「えっ、え……」
 利用――と言われてユータの心は揺らぐ。この部屋も自分専用に作ってくれた。それなのに利用なんてことがあるだろうか?
正義のために、エビルネイターズという悪に立ち向かうため、自分は頑張って――。
「ユータ君。電脳力は間違った科学の力よ。どうあがいてもそれは覆せないわ。あなたの生まれ持った才能――サイキックとしての能力とは正反対、完全に相反するものだわ」
「え……でも」
 ユータは思いだす。初めて敵の作戦を盗聴した時、みんな喜んでくれた。それでもっと頑張ろうって思えた。正反対と言われても、にわかには信じがたい。
「彼らは悪よ。悪の科学。正義という看板を掲げてはいるけど、自分達の力を誇示したいだけの傲慢な人種だわ。うん……ユータ君が関わっちゃいけないの……こんな優しくて繊細な子はね……」
「あっ……うう……」
 おっぱいにふわりと抱きしめられた。脳が喜んでいる。エスパ様。自分と同じサイキック。信じたい、信じてしまいたい。でもどこか心の隅に引っかかる。あれは、そう桃花さん――。
「でっでも桃花さんは……僕のことをちゃんと期待して……一緒に喜んでくれて……」
「……それが奴らの狙いよユータ君。女の子を使えば年下のボーヤなんて簡単に動かせると思ってるの。 ねぇ……そうでしょ? ほら……思いだしなさい……」
「あっ……ぅ……」
 そういえば、桃花以外の四人はどこか不満気な顔だった。顔では作り笑いをしていても、心の内では自分を冷めた目で見ていたかもしれない。いや、科学では解明できない能力、だとするとやっぱり――。
「わかったユータ君? あそこはあなたの居場所じゃないわ。ユータ君を理解できるのは私だけ……エスパ様だけよ? ほらもうわかっているのでしょう? 来なさい……私の胸の中に……」
「あっ……」
 手を広げて誘う女神の像。何も考えず飛び込んでしまいたい。きっと夢のような世界が待っている。それは確実に約束されている。けれど――。
「も、桃花さんだけは……やっぱり僕のことを……」
「……」
 一瞬般若のような顔になった。と思ったのは間違いだったかもしれない。エスパは顎に手を当て、ひらめいたという風に目を見開いた。
「ふふっ。ユータ君……それならこれを見ても信じられるかなぁ?」
「え……?」
 指差した先には、映像を映す水晶装置があった。指をパチンと鳴らすと、よく見覚えのある五人の姿ぼうっと浮かび上がった。
(ちょっと反則だけど……。この際仕方ないわね……)
「ユータ君……これを見て? これがあいつらの本性よ……」
「えっ……あ……」
 五人とは当然メディクスファイブ。ぼそぼそと聞こえるつぶやき声が、しだいに大きくボリュームを増していく。

「ちっ、使えないわねーあの子。ていうか昨日部屋で何してたのかしら? 二、三回成功したぐらいでいい気になって……」
「ガキなんかにたよってらんねーよ。俺たちは俺たちの力だけで……へへへ」
「正義って楽しいです。正義があれば何をしてもいいんですから」
「奴らを倒せば俺たちの評価はうなぎ上りだ。電脳の力で世界を征服するんだ。俺たちにはそれが許される……」
「恒久の平和に犠牲はつきものなんですよ……。もちろんボク達の肥やしになってくれるのは、愚鈍な一般市民ですけどね。あははは」

 呆然と立ちつくすユータ。あんなに柔和できりりとした桃花の顔も、今では口元は釣りあがり目は爬虫類のようで酷くゆがんでいる。
「あっ……あぁ……おっ……ぅ……」
 ユータは吐き気を必死でこらえた。大人達が話すどす黒い悪意に心が破壊されそうだった。
「んっ、ごめんねユータ君。本当はこんなの見せたくなかったの。誰でも人の裏側を覗くのは怖いわ。でもそれに目を背けちゃいけないの。だから……ね、ユータ君……」
「あぅ……暖かぁい……」
 むっちりと谷間の奥に閉じ込められる。一生の中で最上の至福に近い幸福感がユータを満たす。
「そう暖かいのよ。私達サイキックは暖かいの……」
「うん、お姉さん。やっとわかった、僕もう迷わない。僕、僕ぅ……」
「泣かなくていいのよユータ君……。さ、涙を拭いてこれからのことを考えましょう」
「はい……」
 目を擦り涙をぬぐう。エスパがついと立ち上がり、ユータの耳元でひっそりと囁く。
「ユータ君……。あのね……3日後……湾岸第一倉庫でね……武器や薬の密輸があるの……」
「は、はぁ……」
「それをあなたは伝えるだけでいいの。ふふっ♪ スパイよユータ君。あなたはエビルネイターズの一人として活動を行うの。メディクスファイブを一箇所に集めて……ふふふ。異次元より暗黒パワーを凝縮させたエビルス砲……それで一網打尽よ」
「え……でも」
「あんっ……んちゅ……。あなたの心を弄んだお返しをしてやるのよ? ね……ちゅ」
「ふぁ……はい……はぁい……♪」
 細い舌が耳の中へと滑る。ユータの瞳は少年のそれではなかった。洗脳を施されて、どんよりと目の光を失った傀儡そのものだった。
「ねっユータ君。それじゃお願いね。うん、大丈夫よ私がついてるわ……。ユータ君は自然にしてればいいの……」
「はっ、はい……。僕なんだか自信がついてきた……」
 実際ユータの心は落ち着いていた。洗脳されることにより、ぐらついていた意志が一本芯が通り固く固定された。それが誰彼の益となるか負債となるかとは関係なく。
「私達もユータのこと応援してるよー」
「そうそうー。エスパ様を通して、一瞬でも通じ合った仲だものー」
「メディクスファイブを倒したら、また一緒にいちゃいちゃしよーね♪」
 戦闘員達もユータを鼓舞した。
 時として性的快感よりも勝る、永続的な脳内麻薬分泌をもたらす強固な洗脳が、ユータの発展途上の脳に刻み込まれた。
 メディクスファイブ崩壊の日は、刻一刻と迫っていた。




 薄紅桃花は本部に帰還すると、まず真っ先にユータのもとへ向かった。
 昨日の様子は明らかにおかしかった。悩み多き思春期の少年である。やはり自分がしっかりと聞いてやらなければと思った。
「ユータ君……大丈夫かしら?」
 そう言いながらスタスタと歩く。
 と、ちょうどその時、当の本人ユータはてくてくとこちらに向かってきた。
 昨日までとはうって変わった様子、歩幅の広い心地よいステップで気分のよさを感じさせる。
「あっ! 桃花お姉さん! 聞いて、聞いてくださいよ!」
「どっ、どうしたのユータ君? 急に大声出して?」
 昨日とのギャップに桃花は面くらった。この変わりよう。しかしこれぐらいの男の子なら切り替えも早いのだと思った。
「僕、重大な作戦を聞いてしまったんです。三日後、湾岸第一倉庫で……」
「ま、まぁユータ君。ありがとう、君がいてくれて本当によかったわ」
「うん! 僕もメディクスファイブの役に立てて嬉しいです。それじゃあさようなら!」
「ええ。またねユータ君」
 手を振る少年の姿。純真でほがらかで、この世の憂いを知らない元気いっぱいの青少年。
「……何があったか知らないけど。元気になってよかったわ。ようし……私も気合を入れて……ファイトオー!」
 桃花は気合を入れた。
 どこか空回った歯車が、鈍いきしみをあげて回り始める。
 その微細な齟齬に、誰一人気づくものはいなかった。




 陰鬱な曇り空の日だった。
 ユータは本部へ向かう途中に、ワゴンから伸びる戦闘員の手により連れ去られた。いや、拉致されたというよりユータ自身もそれを望んでいた。
 数10キロはゆうに走ったであろうか。人知れぬ山道をくぐり抜けたその先に、白いドームのような建物がぬうと姿を現した。
「ようこそユータ君。エビルネイターズ山岳基地へ。快く歓迎するわよ」
「はい……」
 エスパが満面の笑みでユータを迎え入れる。
 今日の衣装は女神風で、うっとりするような美乳と美脚が少年の心をとらえて離さない。神託という名の洗脳を、恩寵という名の淫らな疼きを、どこまでも深い胸の中で虜になるまで授けられてしまう。
 淡く悩ましげな双眸が、愛玩動物と化した無垢な少年の瞳をとろりと甘くくるむ。
「おいで……」
「はぁい……♪」
 ユータの心は完全に固定されていたし、エスパもそのことを熟知していた。サーチ能力を極めればほぼ読心術に近い域まで到達できる。強力なマインドコントロールにより誘導された少年の心を読むなど、エスパにとっては容易いことだった。
 が、エスパは少し楽しもうと思い質問してみた。
「ユータ君? 今日はその……悪い人達が……やられちゃう日だけど……いいの? ユータ君は少しの間だけでも……その人達と仲間だったんじゃない? ねっ? 悲しいとか……後悔するとかないの?」
 母親のような甘い眼差しで問いかける。心が少しも揺らがないのがわかる。
 ユータは限りなく深い心酔状態にある。いいように操り教育するには極めて理想の精神状態だ。
「いいんです……。あの人達は僕とは違うから……。本当の僕をわかってくれるのはエスパ様だけです……」
 その言葉が聞きたいと思った。言わせてあげたかった。
「そう言ってくれて嬉しいわ。さ……いらっしゃい。色んなことを教えてあげる。でも……まずはお姉さんのこと。これ……とっても大事なことよ」
「大事なこと……」
「ユータ君がこれから能力を飛躍的に伸ばす方法ね。才能はあるわ。それは私が保証する。ただ間違ったやり方ではいけない。……あのメディクスファイブのようにね……」
「ふぁ……」
 思考がとろとろに蕩けていく。二人きりの世界に入っていく。
 エスパはゆっくりとした動作で胸元を広げた。乳首はぎりぎりで見せず、乳肉の盛り上がりを強調させて少年の反応を楽しんだ。
「あぅ……お姉さん。お、おっぱい……」
「そうおっぱいよ。これから正しい方法を教えてあげる。何事も基本からよ……んっ♪」
 そう言って、エスパは重そうなおっぱいを両腕で脇の下から抱え込んだ。
 少年を惑わす白い谷間がいっそう強調される。ふらふらと誘蛾灯に誘われる虫のように、おっぱいへとおぼつかない足取りで歩み寄る。
「駄目。そこで止まって」
「え……でも」
 女神様の制止。混乱するが従うしかない。
「これはテストよユータ君。私のおっぱいが……どれくらい柔らかいか答えてごらん。ん……それだけじゃなく、弾力とか……味とか匂いとか……暖かみ……ママみたいとか……他にどんなことでもいいわ。詳しく詳しく……それが仔細であるほどいい。ねぇユータ君……これはサイキックとしての君の能力を試しているの。ほら、想像してみなさい。お姉さんのおっぱいを……」
「あぁ……」
 ユータは大きく嘆息した。初めて出会うエスパ様。おっぱいの柔らかさなどしるはずもない。けれど、その方法は確かに理にかなっていると思った。今までの行き当たりばったりの、自己流ではなし得ない領域なのだ。
 ただ遠くが見えるということだけにとらわれて――その本質、物質の内奥まで深く突っ込んで理解する。それがサイキックとして一番必要な能力ではないかと――。
「ふふ♪ 難しいことは考えなくていいわ。今はおっぱいを感じなさい。思ったままでいいわ……さぁもっとよく見て?」
「あ……ん」
 谷間が鼻先に近いアップになる。数日前の映像よりも、ぐっとリアルで艶やかで色っぽい。何より内側からドクドクと血液の流れる胎動を感じる。
 ユータは目をつぶって想像した。このおっぱいを理解しようと思った。エスパ様に気に入られるために。おっぱいをよりおっぱいらしく思い浮かべようと。
 能力を最大限に集中させておっぱい全体を感じ取る。形状色弾力温度その他、ありとあらゆるすみずみまで神経を行き渡らせて一つのおっぱい像を脳内に構築する。
 今までのどんなサーチより安らいでいた。余計な邪念がなく不愉快な焦燥感もなかった。大好きなおっぱいのためなら、どんなことでもできると思った。
 そしてユータは到達した。練磨に練磨を重ねた究極のおっぱいを。そしてそれを神様への崇高な献上物としてかしこまって捧げた。
「ふふっ。お疲れ様。それでいいのかしら……? 別にやり直してもいいのよ?」
「いえ、これでいいです……。これが僕の……」
「そうなの。じゃ、答え合わせしなきゃね……んっ」
 そう言うと、エスパは胸をさらけ出し、少年の顔にむにむにと擦り付けてきた。
「あんっ♪ んむぅ……」
「どう……?」
「ん……あ……いや。全然……僕の思ってたよりも……ああっ」
 それは至高の柔らかさ。言葉にはできないほどの、本当に儚い口の中でさっと消えるチョコレートのような優雅さだった。
 無論柔らかさだけではなく、押し返す心地よくはずむほのかな筋肉も、ふわりとその周りを包む脂肪のデコレーションも、まばゆいばかりの皮膚の白さも、かすかに湿り肌を彩る甘ずっぱい脂も、妖しく尖りつんと自己主張する薄ピンク色の乳首も、何もかも全てが想像をはるかに超越していたのだ。
「きっ、気もちいい……。おっぱい……こんなに吸いついてくるんだ。これが……」
「うふふ♪ これじゃ70点ぐらいねー。でもまぁ初めてにしてはよかったわよ。さ……もっとおっぱいを感じて。今度からはもっと細かい部分まで再現できるようにね……」
 エスパは少年の手をつかみ触らせた。美しい顔を上気させ甘いあえぎを整った口から漏らす。
「はぁん……♪ 手でも触ってぇ……あん……いい……」
「はぁはぁ……柔らかい……指が奥までめりこむぅ……」
「ユータ君ここぉ……おっぱい優しくもむと感じるのぉ……乳首もぴんって指ではじいて欲しいわぁ……。そういうこともちゃんと覚えるのよぉ……」
「はい……はぃぃ……。ああ僕幸せ……」
 圧倒的魅力の乳房に我を忘れるユータ。どこを触っても新鮮かつ甘美な反応が返ってくる。
「ほらぁ……味も見てぇ……おっぱいの味ぃ……。んんっ♪」
「はぁいお姉さん……ちゅぱ……ちゅぷちゅぷ……」
 口元にそっと乳首が差し込まれる。それを唇ちゅうと挟みしゃぶりあげる。
 ユータは完全に赤子になった。言われたことは何でも吸収する生まれたままの精神に。
「はぅぅん……ママぁ……♪ おいしいよぉ……」
「あらママだなんて可愛い……♪ ちゃんと愛されたことがないのね……かわいそう。でもこれからは私が愛してあげるからねー。ちゃんと言うこと聞くのよ……」
「はい……んっ……んちゅ……」
「ああなんて愛おしい子。もっと好きなだけ吸いなさぁい……♪」
 睦まじい本当の親子のような愛のテリトリー。誰も立ち入ることのできない、甘い近親相姦の愛情行為。
 ピンク色の種が脳内にぱらぱらとまかれていく。それを排除する機能もどこかへと消えてしまった。不必要な脳細胞は快楽に蕩かされ、新たに植え付けられたシナプスがどこまでも広く膨大に根を張っていく。
 サイキックとしての自分。エスパ様に忠誠を誓う本当の自分に目覚める。能力を引き出してくる唯一の理解者に深くおじぎをする。
「ふぁ、ママぁ……ママママぁ……」
「うふっ♪ うふふふ……♪」
 ショートケーキのような甘ったるい空間は数十分数時間にも思えた。濃密な桃色の霧が場を満たし、この世の時を刻む巨大な時計の針を錆び付かせた。
 無限にも思える空間。終わりのない終わり。しかし少年はまどろみからいつか覚醒する――。
 永遠の途切れか幻の終着か、ふっと突然口元の乳房がそっと離れた。 
「あっ、あぁ……どうして……?」
「ふふ……そろそろ時間よ……」
「え……? 時間って……」
「大きな力が……天上より降り注ぐ……。ユータ君の出発点でもあるけどね……」
「はぁ……」
 ユータはぽかんとした表情で見上げた。合点はしていなかったが、素晴らしいことだと思った。
「またテストよユータ君。ふふ……次はおっぱいよりも難しいわよ。ちゃんと想像できるかなぁ?」
「あっ……ああああっ」
 腰布を剥ぎ取り白い尻を露にする。少年に背を向け四つんばいになり、女神のしっとりと濡れた秘部を恥ずかしげもなくむき出しにした。
「んっ……ごくっ」
「ここ……想像できる? まるで未知の部分でしょう? ……オマンコ♪ ほら……早く想像してみなさい。ねっ……」
「ああぁ……」
 喉をならし軽くうろたえながらイメージを浮かばせる。締め付け、暖かさ……考えがまとまらない。おっぱいとは違い見えない部分が多すぎる。
「うふっ♪ 苦戦しているようねユータ君。あっそういえば……この前擬似的に挿入もしたわねぇ……。でもあれはぁ……ちょっと色々脚色しすぎてるっていうかね……。ふふっ♪ 現実はまた違うわよ……ほら、ユータ君。あなたの思うがままいいわ……素直に……ありのままを……ほら」
「あっ、ああ……」
 エスパが媚肉を指で広げて見せる。どろりとした愛液がつまった未開の洞穴が、ぬらぬらと蠢動しながら哀れな獲物の侵入を待ち構えている。
「ああんっ……。そんなにぐちゅぐちゅなんだぁ……それならこれぐらい……かな?」
 ユータの想像する女性器。しかしそれはエスパの用意した答えとは、途方もなくかけ離れていた。
「あれぇ? ユータ君の力はそんなものなの? ふふっ♪ それじゃ30点ぐらいねぇ……。お姉さんがっかりしちゃうかもぉ……」
「あっ、ああっ。もう一回やり直します……。今度こそ……もっとよく見て……色もつやも粘度も圧迫感も……ああっ、ああああ――」
「うふっ♪ うふふふ……♪」
 教師に駄目だしをされて、慌てて再始動する。壊して直しまた切ってははり、自分の理想に近づくように念じて奮闘する。
「こっ、これなら……」
「ん? 何か勘違いしているんじゃない? ねぇ……」
「あわっ、あわわわ……」
 ユータは一生懸命であったが、やはり女性器への完全な理解は乏しかった。精神力を無駄に消費しながら幾度も失敗作を創り上げた。
「はぁはぁ……はぁはぁ……こっ、これは……」
「んー全然駄目ね♪ ふふっ♪」
「あっ、あひぃぁぁ……」
 悲観し狼狽しがっくりと膝をついた。もう限界だった。
「ふふ……そんなに難しく考えなくていいのに……。んっまぁこうやって悩んでいる姿も可愛いわぁ……。あっ……そろそろ時間ね……ふふ……」
「えっ、時間って?」
 きょとんとするユータ。
 その時は目前に迫っていた。
「答え合わせよ。ほら……オチンチン入れなさい。ここでしっかり復習するのよ……」
「んっ♪ ああっ♪ 吸い込まれる……あああんっ……やば……うぁ――」
 後ろ向きに尻を突き出し体重をかける。みちみちっと肉を押し広げながら、青臭い少年の若茎をたっぷりの愛液でくるみながらじゅぷじゅぷと飲み込んでいく。
「んっ♪ すごい吸引力……こんなにわかるわけないよぉ……オチンチンがぁ……お肉もまとわりついてきてぐちょぐちょでぇ……ああ出るぅ♪」
「出しなさい♪ 私の可愛いユータくぅん♪ あ~んほら今この時がエビルネイターズの幕開けよぉん♪ しっかりしつけてあげるからぁ……頑張って超すごいサイキックになってねぇ……あ~んあんあんっ♪」
「は、はいわかりましたエスパ様ぁ♪ 僕頑張ります……あ……、あ、ああ♪ オチンチン溶けるぅ……あああんっ♪」
「んっ♪ あんこの快感最高♪ あっ、来る……同時に……三箇所で……私もユータ君もぉ……ああっ生まれるぅ――」
 二人はみっしりと抱き合い快楽をむさぼり絶頂に達した。
 愉悦と快感の渦の中、どこかで絶望の断末魔がむなしくかき消えた。  

 
  1. 2013/09/18(水) 22:38:07|
  2. SS
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  1. 2013/09/19(木) 01:59:40 |
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素晴らしい!是非とも音声化して欲しいです
四方八方からエスパ様と戦闘員の声で複数誘惑されたい
  1. 2013/09/19(木) 09:45:38 |
  2. URL |
  3. #-
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悪の組織に屈服しちゃうのいいですね・・・
最高に最低だけどそこがいいですね
音声化いいですねー
  1. 2013/09/23(月) 00:31:23 |
  2. URL |
  3. #JalddpaA
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エスパ様すごい良かったです
あとマインディアのテキストのほうも期待してます。
  1. 2013/09/25(水) 09:54:18 |
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  3. 阿賀 #-
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  1. 2022/08/01(月) 19:41:43 |
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