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ネイティファス
淫語ボイスドラマ製作サークル ネイティファスのブログです。

カードゲーム

カードゲームのSS二編30KBほど。

可愛い女の子モンスターがいて、さらにエッチっぽい技があったりするとドキドキするものです。
味方の同士討ちもあんまりグロくなくて、
プレイヤー間の誘惑もあったりで結構いいシチュだと思います。



 誘惑のカードゲーム ~対決ミリョーネ四天王~



 運命戦記ホイールエンドフォーチュン。
 運命を支配するのはカードのお導き!
 少年勇者ユータの飽くなきバトルの幕が今開けられる!
 


「うふふっ。よくここまで来たわねユータ君。初めまして。私はミリョーネ四天王の一人、ルルアよ。人呼んでフェアリー・ルルア。妖精デッキの扱いに関しては誰にも負けないわ」
「妖精デッキ? ふん、僕のはそんなこけおどしデッキには負けないっ!」
 ユータは腕を組み言い放った。
 ここは誘魔女王ミリョーネの塔。雑魚を蹴散らす突き進むユータの前に立ちはだかったのは、一癖も二癖もあるミリョーネ四天王達だった。
 今でんと目の前にいるのは四天王のルルアらしい。妖精っぽい容姿。一目には可愛らしいがそんなものはバトルには不必要だ。
「言うわねっ。この勝負が終わっても……そんな口が聞けるかどうか……」
「早くしてよ。僕は時間を無駄にするのは嫌いなんだ。どうせ僕の勝ちなんだから」
「むかっ。あったまくるわね君。私一応四天王なのに……しくしく。それじゃ……フォーチュネイトオン! ……レディ……ジャッジ!」
 光る大仰な電子箱。運命戦記ホイールエンドフォーチュンの公式対戦台だ。フォーチュンは簡単に言うとカードバトルである。9マス空いているパネルに、カードを配置しつつバトルを展開するのである。
 前衛、中衛、後衛にそれぞれ三枚づつ配置でき、一ターンごとに攻撃防御待機特殊攻撃を織り交ぜつつ、緻密な戦略を組み立てつつ勝敗を競うのである。
 デッキ構成の妙から勝負は既に始まっている。知略だけでは決して勝てないが、運否天賦でも難しい。勢い、不思議なる運命の力、フォーチュンパワーを味方につけたものが勝利する。それが運命戦記なのだ。
「僕のターン! 精悍な少年剣士アッシュ! 寡黙な少年武道家ヤンルン! ……と一枚伏せカード」
 ユータは手際よく三枚カードを配置した。最初の一ターンは相手に攻撃はできずに設置だけである。戦闘力のあるキャラクターカードとは別に、トラップとして様々な効果をもたらす罠カードも存在する。
 ユータのデッキ構成は先手必勝の布陣だった。素早く行動力の高い少年系のキャラを大目に入れて、序盤から細かいポイントを取りに行く作戦だ。防御には多少の不安があるが、相手に主導権を取らせない戦い方で、一気に勝負をものにしてしまうのが勝ちパターンとなっている。
「へー、つまんないカードばっかりね。それっ。私のターン! 行けっ! 可憐なフェアリーライム! 悪戯な小悪魔ミニィ! 悲劇のマーメイドローラ!」
「…………」
 ルルアがカードを元気よく配置する。が、ユータの目は点になってしまった。
「なっ、何よその顔は……。さぁあなたの番よ。早く……」
「いや、だって……」
 仮にも四天王のボス格である。初ターンからこのカードはありえなかった。ほとんど能力最低に近いフェアリーライムと小悪魔ミニィ。マーメイドは多少ましだが、それでも戦闘要員としては心もとない。
 可愛さと親しみやすさだけを狙った女の子キャラ。現実的な勝ちを目指すためなら全くいらないカード。それをこの子は使ってきている。他にいくらでも強力なカードがあるのに……。一体なぜ?
 ユータの疑問は大きく肥大していった。しかしその答えは出ない。どう考えてもそのキャラは前衛には不都合だから。
「まぁ……いいや……。それじゃ悲劇のマーメイドローラに攻撃! 行けっ!」
 少年キャラ二人の軽快な足さばき。一瞬で敵との間合いを詰めて、連続で攻撃を繰り出す。
 次の瞬間、マーメイドの体は哀れにも真っ二つとなった。血がどばぁと溢れて無駄にリアルな映像が映し出される。このゲームは最新3Dホログラム映像で描写されるので、そっちの点においてはぬかりない。
「きゃっ! ひどい! 何するのよもう……。ん~くやしいから反撃よっ。いっけ~あいつらけちょんけちょんにしちゃえ~」
「わかりましたマスター! それっ……『投げキッス』で少年アッシュ君を攻撃っ! ん~~~っチュッ♪」
「OKマスター! んっ……『小悪魔の笑み』で真面目君を攻撃……。ほら……こっち見てぇ……♪」
 フェアリーと小悪魔が攻撃を開始した。だがしかしこれはダメージを与える技ではない。どんな効果があるかというと、ええと……。
「くくくっ。今さらおろおろしても遅いよ。魅了で操って同士討ち! それそれそれ~♪」
「…………」
 そうか、とユータは合点した。魅了デッキ。相手の心を惑わす術を使い、味方に引き込んで争わせる。自分のキャラが一瞬でも敵になるのだから、それはそれで非常に効果が大きい。ただ遥かなる障害、成功率の低さを考慮しなければだが……。
「チュッ♪ チュッチュッ♪ ほらこっちおいでぇ……♪ ねぇん……♪」
「うふふ♪ 私といいことしてみない……?」
 ひたすら投げキッスを繰り返すフェアリー。妖しく笑う小悪魔。魅了される確率はいくらかはある。人間でしかも少年のキャラはそれ系の耐性が低いのだ。
 ユータは目をつぶった。一人ぐらいなら魅了されても大丈夫。それぐらいなら問題ない。
「……ちぇっ。何できかないのよもー」
「ふぅ……」
 アッシュとヤンルンの表情は平静そのものだった。危なかったがここは僕の運が勝った。
「さてと…お遊びはこれぐらいにして……」
「えっ、ちょ、ちょっとやめてよ。私四天王なのよ? ねっねっ?」
 フェアリーと小悪魔は非常にHPが低い。ほぼ一ターンを無駄にした代償はかなり痛いのだ。後手後手に回ってしまえば、よほどのことがない限り逆転はしない。
「ねぇ? この後妖精三姉妹を召喚するつもりだったのよ? フェアリールーンっていう大技がね……それは魅了確率がすごくて……」
「少年魔術師ジャンと……ニヒルな盗賊アレンでいいか……。ついでに罠カードの束縛の呪いを発動して……」
「ひっ、ひぃぃぃ……」
 八つ裂き、蹂躙。ルルアを守るキャラはいなくなり、直接プレイヤーへとダメージが到達する。耐えても次のターンでほぼ終了だからほぼゲームセットだ。
「ぐっ、ぐぎゃあ……。わっ、私の妖精デッキが破れるなんて……。でも忘れないで欲しいわね……。私はミリョーネ四天王の一人、フェアリー・ルルア……ガクッ」
 謎の捨て台詞を吐いてルルアは倒れた。
 ユータは一息ついてミリョーネを塔を上る。勇者の戦いはまだ始まったばかりなのだ。




「あらよく来たわね。ルルアはどうしたのかしら? んふふ♪」
 わかっているくせに、とユータは思った。
 四天王の二人目。ボディコンで巨乳、すらっと伸びる脚線美がとても色っぽい。濃いルージュの口紅、射るような妖しい視線。全身に大人の危険な色香を、ムンムンに備えたお姉さんといったところだ。
「たっ、倒してきました……」
「あらそう? お姉さんも倒すの? うふっ……♪」
 はっきり言ったつもりが語尾が震えていた。ユータはお姉さんの魅力に取り込まれかけていた。
「もっ、もちろん……」
「ふ~んそうなの……。ミーナお姉さんはルルアのようにはいかないわよ……。それ……フォーチュネイトオン! ……レディ……ジャッジ!」
 バトルが始められた。もう後戻りはできない。ルルアの例から言うと、このお姉さんもきっと魅了デッキを組んでいるのだろう。こっちは相性の悪い少年中心だけど今さら仕方がない。最善を尽くして頑張るしかないんだ。
「あら、私の先手ね。ん~まずは……これね。鉄壁のガードレディ! ……と、二枚カードを伏せておくわね。うふふ……♪」
「む……」
 ガードレディ。防御とHPが非常に高いだけの壁キャラだ。ずっと防御されたら長期戦は必須。いくら確率の低い魅了攻撃でも危険きわまりない。
「うふん♪ どうしたの坊や? 初ターン目から長考? そんなんじゃ先が思いやられるわねぇ……♪」
「くっ、くそっ! アッシュ、! ヤンルン! ジャン! 来いっ!」
 くねくねと悩ましく腰を揺らすミーナ。余裕の表情でほくそ笑み、口の端をぺろりと舐めて蠱惑の容貌を浮かべる。
「あ~ら先手必勝でガードレディを崩そうっていうの? そんなのいけないわよぉ……。ほら、鉄壁の守護神カードを発動……。ふふっ♪ これで当分倒せないわよねぇ……」
「くっ……」
 先手必勝――と考えたのが間違いだった。これでは全員で攻撃してもガードレディを倒せない。予定が完全に狂ってしまった。
「ガードレディに攻撃……それと……」
「うふふ……」
 死んだような気持ちでカードを伏せる。けれどまだ諦めてはいない。諦めない限りは絶対に逆転の目があるから。
「私のターン……。ボディコン四姉妹長女アンナ。それと次女のハンナを召喚するわぁん……」
「あっ、あぁ……」
 ユータの視界を魅力的なキャラ達が埋めていた。むちむちのおっぱいが零れ落ちそうで、テラテラと小麦色に光る肌が美味しそうに色づく。淫靡な大人の色香でユータの心は浮き足立っていた。
「うふっ♪ アンナでぇす……♪」
「私はハンナよぉん……♪」
「うっ、くっ……」
 決してプレイヤーに向けられたわけではない言葉。しかしユータは過敏に誘惑されていた。ボディコンのミーナでさえ早くも魅了されてしまいそうなのに、これ以上追加されてしまったら……。
「うふふ♪ 私ってボディコンキャラ好きなのよ。とっても色っぽくてぇ……誘惑技もいっぱいそろってるしぃ……。ちょっと柔らかいからって使わないのも損よねぇ……♪」
 ミーナが妖艶に微笑む。
 ユータはもう自分の負けを感じとっていた。心が折れかけていた。
「ああっ……はぁはぁ……」
「んふふ♪ そんな手でいいのかしら?」
「ああ……しまった」
 ターンは次々に消化されていく。ユータは細かいミスを犯してしまった。ほんの些細なミスだったが、普段なら絶対に犯さない初歩的なミスだった。
 妖しく揺れるおっぱいと太もも。ぼうっと見蕩れてしまい思考が定まらなくなる。血液があらぬ場所に充血し、卑猥な妄想に支配されようとしていた。
「んふ……♪ 何か張り合いないわね……♪ もう止め刺しちゃおうかしら……。はい……罠カード発動。魅惑の香水よ……」
「くうっ……」
「これで魅了確率大幅アップね。それと……おいでカンナちゃんとエンナちゃん。次のターンは4人がかりで誘惑発動よ……♪」
「く、くそっ……。そんなのさせるかっ……」
 絶体絶命のピンチ。意を決してカードを引くユータ。
 奇跡は諦めない者の前に授けられる。
 引いた。このカードさえあれば……。
「ん……何かいいカード引いたの? ねぇ……何? んっ……できれば使わないで欲しいな……ほら……見て? お姉さんのおっぱいの谷間……。こんなに汗ばんでやらしいのよ? 坊やとバトルしてたら興奮してね……んっ♪」
「うっ……やっ、やめて……ずっ、ずるいよ……」
「何がずるいの? ほらほら……」
 ミーナが双乳をすり合わせて誘惑してきた。汗とフェロモンが交じり合った芳香が、ユータの鼻腔まで伝わり甘い陶酔へと導いていく。
「んふふ……ふふっ♪」
 ボディコン四姉妹達もにやにやと笑っていた。フォーチュンのキャラ達は、直接プレイヤーには干渉しないはずなのに。それでもユータは卑猥な妄想に包まれていた。キャラ達全員が自分の陥落を望んでいるように思えた。
「あっ……うぁ……」
 時間切れ。はっと気づいた時には遅かった。
 ユータの引いたカードは精神の魔反鏡。一時の誘惑攻撃は凌げる。その逆転のきっかけとなるカードを引いたはずだったが、むなしくもチャンスを逸していたのだ。
「あらあら……。勝負の最中にお姉さんのおっぱいに見蕩れるなんて……いけない子。さっさと息の根を止めてあげましょうね……」
 ミーナのたおやかな手のひらがすっと対戦台を撫でる。誘惑組曲の序曲。純真無垢の少年キャラ達に、欲望に染まった淫蕩なキャラ達の甘い鉤爪が襲い掛かっていく。
「あっはぁん♪ アンナお姉さんの『ボディコンテンプテーション』はどうかしらぁん……♪」
「ハンナお姉さんの『誘う太もも』『濡れた指先』『淫らな舌使い』どれがいいのぉ……?」
「カンナはね~『ヒップアタック』『小悪魔ウインク』『誘惑の腰つき』とかしちゃうよぉ……♪」
「んーと、えと、エンナはねぇ……『ロリっ娘上目遣い』とか……『涙目で甘える』とか……」
「あっ……ぁ……」
 自分のキャラ達が呆けた表情で立ち尽くしている。回避するという淡い期待は万に一つも存在しないのだ。魅惑の香水で高められたボルテージは、経験のない羊達を一瞬で虜にしてその肉をむさぼっていく。
「あっふ~ん♪ あ~んあんあ~んこっちも触ってぇ♪」
「んっ、くっ、や、柔らかいよう……」
「んっふ~んこっちの無口な彼も素敵ねぇ……ほらほら……」
「ぅ…………」
「ねぇねぇお兄ちゃん……カンナのお尻でしてあげようか……ねぇねぇ……」
「エンナもカンナお姉ちゃんと二人でするするぅ……。ほら、顔をここにうずめちゃってねぇ……」
「あっ……うぁ……」
 あれほど精悍なアッシュや無口な格闘家も、この絶え間ない誘惑攻撃には太刀打ちできないようだった。瞬く間に大粒のピンクのハートマークに包まれて、頭の上に服従のシンボルをくるくると回していた。
「ふふっ♪ これでみんな誘惑されちゃったわねぇ……ふふっ♪」
「く……」
 ユータは憮然としていた。さすがは四天王。自分の見積もりが甘かったのだった。
「ひ、一思いにやれっ。もう勝負はついた」
「ん、そうね……じゃ……」
「……っ」
 ユータは目をつぶった。盾がいないのだから、プレイヤーは直接ダメージがいくことになる。勝ち目は全く存在しない詰みの状態なのだ。
「たっぷり弄んであげて……ふふ……」
「は~いわかりましたぁ……。ほらアッシュくぅ~んあそこの男が君の悪口言ってたわよ? ほら……ほらほら……」
「うっ……あっ……」
「ねぇヤンルンちゃん……。あっちのぉ、不細工な剣士が可愛いヤンルンちゃんを馬鹿にしてるよ? 最低だよね……」
「…………っ。ぅぁ……」
「ねぇお兄ちゃん……目に映る男はみんなやっつけてぇ~♪ ほらカンナのお尻でいっぱいしごいてあげるからぁ……♪」
「エンナもいっぱいチュしてあげるぅ♪ おっぱいでむにむにしながらチュチュってねぇ……♪」
「はぅ……わ、わかったよ……あぁ……」
 何ということだ。ミーナはプレイヤーを無視して同士討ちを選んだ。敗者への冒涜、というか唾棄すべき蹂躙だった。
「くっ、ぼ、僕を馬鹿にしてるのかっ!」
「あらぁん♪ 怒っちゃった? ごめんなさいねぇ……。魅了デッキの楽しみってぇ……こうやっていたぶって弄んであんあんするのが最高のご褒美だと思うから……ごめんねごめんね……本当にごめんねっ♪」
「…………」
 きゃっきゃっと少女のように笑うミーナ。
 ユータは全人格を否定された気分でいた。だがしかし何もしようがない。勝負は既についてしまっていたから。
 本当に終わり……いや、まだ……。
「あ~んほらほらぁ~。もっと殴りあってぇ~ん♪」
「きゃ~いけいけ~♪」
 見苦しい同士討ち。その中でもターンは経過する。当然カードを引く権利はある。
「……何を考えているか知らないけど、勝負はもうついたのよユータ君。誘惑漬けでもう正気に戻ることはないもの……。
もちろん何か新しくキャラを出しても、速攻で誘惑してあげるから……あはははっ♪」
 ミーナを無視してカードを引く。ハズレ。あのカード、引ければまだ勝機はある。引ければだけど。
「うふふ……。ほら、もういい感じに出来上がってるわね。それじゃ最後の仕上げ……ハーレムスクエアをお見舞いしてあげなさい……」
「は~い了解しましたぁ」
 ミーナの命令にボディコン姉妹達がこたえる。もう服装も乱れに乱れて半裸状態だ。おっぱいもお尻も露出しまくりで目のやり場がない。
 だがここまで卑猥な映像でも、乳首や女の子の大事な部分は映していない。というか描写できないのだろうか。見せない系のエロス。かえって妄想をふくらませて悶々としてしまう。
「アッシュ君。今からお姉さん達が『ハーレムスクエア』してあげるからね……」
「じっとしててね……♪ すごくいいから……」
「カンナは下がいいな……」
「あっエンナも下でくちゅくちゅするのぉ……♪」
「あぅぅ……あぅぅん……」
 ボディコン達の目標がアッシュに向く。
 精悍な少年剣士アッシュ、その姿はもはやへらつき堕落しきった変態少年だった。
 周りをぐるりとおっぱいに取り囲まれている。もみくちゃにされて恍惚の表情を浮かべる。股間の辺りにも童顔の二人がうずくまり、何をしようとしているかは一目瞭然だ。ただやはり描写はされない。甘いピンクのハートイメージがピコピコと乱れ飛んで、それっぽく雰囲気を醸し出しているだけだ。
「あ~んアッシュくぅん♪ おっぱいおっぱいよぉん♪ アンナお姉さんのむちむちおっぱい♪」
「みんなのおっぱいに囲まれて逃げられないでしょう? おっぱいおっぱいおっぱい……♪」
「カンナも爆乳だから安心してぇ……ほらおっぱいでむにむにって挟んでねぇ……」
「エンナもぉ……んっ……んっ……ほらぁ……んっ……」
「はぁぁ……最高だよぉ……あああ……」
 腰をかくかくと振りはじめるアッシュ。さっきまでお色気攻撃を受けていた味方のはずの二人も蚊帳の外だった。そしてユータはもちろん遠い海の彼方だった。
「ねぇアッシュくぅん……お姉さんお願いがあるんだけどぉ……」
「えっ、ええ……何ですかぁ? 僕、お姉さんの頼みならなんでもぉ……」
「んふぅん……。ねっ、今度は手加減せずに……あっちの男をやっつけて……一思いにばっさりね……」
「私からもお願いするわ……。アッシュ君一人いればいいから……」
「お兄ちゃん私からもぉ……」
「むにむにむにっ♪ お兄ちゃんお兄ちゃぁん……♪」
「あっ……あぁ……あぁぁぁ……♪」
 アッシュが桃色の霧に包まれていく。一体中でどんな行為が行われているのか。それは想像に難くない。
「おほほっ♪ ハーレムスクエアの完成ねっ♪ ほら、完全に手駒になった坊やを使って一網打尽にしてあげる♪」
「くっ……くそ……」
 ユータは鈍いうめき声をあげた。どこにこれほどの屈辱があろうか。
 虐殺は的確に遂行されていた。完全に傀儡となった少年剣士が、悪鬼のこどく味方を切り刻んでいる。救いようのない地獄絵図が、この子供向けゲームでディープマイルドに展開されていた。
「きゃ~っ♪ すごいすごい♪」
「あ~んお兄ちゃん大好き~♪」
「やったぁ~。一人やっつけた~。ねぇこっち戻って来て来てぇ♪」
 ついに最初の犠牲者が現れた。仲間の攻撃を背に受け、物言わぬ格闘家はぐったりと地に伏した。
「おほほほっ♪ ハーレムスクエアの恐ろしさはこれからよ……ほほほ……♪」
 ミーナが高笑いをする。
 鮮血に染まったアッシュがふらふらとボディコン空間へと舞い戻った。
「ありがとお兄ちゃん……。ねぇカンナがチュしてあげるぅ……♪ チュッ……チュッチュッ♪」
「エンナもチュウするのぉ……チュ……ムチュッ♪」
「お姉さん達のディープキスもあるわよぉ……♪ これでもっと攻撃力アップしてねぇ……♪」
「そうよぉ……。悪い敵を倒せば倒すほど強くなっていくからねぇ……」
「は、はいありがとうございますぅ……。僕頑張りますぅうう♪」
 恐ろしきかなハレームスクエア。魅了され寝返ったキャラを卑劣な手段で強化し争わせる。危険だ危険すぎる。いや、決してうらやましいとかそんなんじゃなく。
 だがやりすぎた。ユータの堪忍袋の尾は盛大に切れていたのだ。
「ちぇっ、僕のこと馬鹿にしまくりで……。この間に何回カード引いたかわかってるんだろうか……。いい加減……んっ……ん?」
 ユータはにやりと笑った。やっとお目当てのカードを引いたからだ。
 心を失った少年、災厄のエデンボーイ。見た目はひ弱のもやしっ子だが、一発逆転のパンドラストリームスマッシャーを発動することができる。これが決まればあのうざったいボディコン共は一気に消滅してしまうだろう。もちろん心を失っているから誘惑攻撃なんかにはぴくりともしないのである。
「へっ……のんきに遊んでいるから悪いんだ。僕の勝ちだ……」
 ユータはカードを滑らせようとした。
 と、その時――。
「あ~んユータ君? 何しようとしているの?」
「えっ? あ……」
 それまでホログラム映像を注視していたミーナが、ふとこちらに視線を向けた。
 興奮しているのか顔が赤く上気している。目もとろんとうるんでいて、それが妙に色っぽくて引き込まれてしまう。
「ねぇ……何をしようとしていたの? お姉さんに隠れて……ねぇ? もしかして……逆転の一手? そんなの……いけないわよ……ほら……ねっ……」
「あっ、くっ……やっ……」
 ミーナが妖しい手つきで手招きをしてくる。汗で濡れた谷間に風を送るようにひらひらと揺れていた。
「ほら……おっぱい。ユータ君の大好きなおっぱいよ……。ボディコンお姉さんのおっぱい……思い出して? あの剣士キャラにしてあげたみたいにね……むちむちっておっぱい押し付けて誘惑……。メロメロにしてあげた後は……ゲームでは絶対に見れないとってもエッチなことまでしちゃうよ……? んっ♪」
「んっ、ふぁぁ……」
 桃色のウインクと投げキッスがユータを打ちのめした。手に持った逆転のカードがするりと通過しわき道にそれていく。プレイヤー自身の誘惑。ユータは自分にも負けたのだった。
「はい……お姉さん僕……。もう何もしません……。だから……」
「うふっ♪ いい子ね♪ あそこのボディコンお姉さん達もね、ユータ君といいことしたいって思ってるからね……♪」
「えぇ……そんなのぉ……」
 そんなわけはない。あれはあくまでゲームの中のキャラ。
「お姉さんは嘘つかないのよ。ほら、今止めをさしてあげる……」
「は、はいさしてさしてぇ……♪ 今すぐさしてぇ……♪」
 甘え媚びた声で服従を誓う。ついにユータは首をぐいと差し出した。


「あふっ♪ あふっん♪ でっ、出るよぉ……♪ オチンチンから白いおしっこ♪ 出るっ♪ いっぱい出るっ♪」
「うっふん♪ ほらボディコンお姉さん達のメロメロハーレムよぉ……♪ もみくちゃでいっぱいむぎゅむぎゅむぎゅ~~~っ♪」
 ユータは闇の罰ゲームを受けていた。運命のバトルに負けたものには厳しい責め苦が待っているのだ。
「おっほほほ♪ さしもの勇者も私のボディコン魅了デッキにかなわなかったようね。そこで永遠に幻影に弄ばれていなさい……」
「あひぃん……あふぅぅ……出る……また白いのっ……で――」
「出してぇ~もっともっとぉ~♪」
 仮想のボディコン娘達の地獄の愛撫に溺れるユータ。その顔はもはや常軌を逸していた。心と体を二度と戻らないくらいに蹂躙されて、フォーチュンバトラーとして再起不能の状況に追い込まれてしまったのだ。
 これも運命。ユータはその過酷な運命を受け入れるしかなかった。
「あひっ、あふ、あはぁ……♪ おっぱい……お尻……太もも最高えへえへえへへ……」
 また一人の少年がかけがえのない命を散らした。運命の車輪は未だカタカタと回り続けている。






 恐怖のサキュバスデッキ! ユータVSメイラ&レイラ



「私のターン……。あら、どうやら年貢の納め時のようね。可愛い坊や」
「な、何だとう……」
 我らがヒーロー、類稀なる生粋のフォーチュンバトラーユータ。突如現れたおかしな美貌姉妹二人と対戦していた。
 サキュバスを中心とした悪魔族を主軸とするデッキ。その布陣にユータは苦戦を強いられていた。魅了を初めとする精神攻撃、そして強力無比な魔力がユータの陣をぎりぎりと圧迫していた。
「メイラお姉ちゃんもう一息よっ! 相手は青息吐息だからぁ~」
「ふふん。当然、わかってるわよレイラちゃん。この美貌サキュバス使いのメイラ様が、一気に勝負を決めてあ、げ、る♪」
「くっ……」
 ユータはぐっと身構えた。どう考えてみても今の状況は不利。それならば必死で耐えて遠い逆転の目を狙うしかない。
「くっくく。何を考えても無駄よ……。私のカード……出でよ! 幻想のマインドサキュバス!」
「なっ? 何?」
「ふっふふ。サキュバス使いなら当然このレアカードも持ち合わせておくものよ。ただの誘惑攻撃に特化したサキュバスと見紛うことなかれ! マインドサキュバスは物理無効の特殊能力を持つの。さらに加えて能力最高魔法も最高で隙のない完璧モンスターなのよ……おっほほほほほ……♪」
「やった~♪ これでメイラお姉ちゃんの勝利は決まったねっ♪」
「もちろんよレイラ。私が負けるはずがないわ」
 鼻を高くして腕を組むメイラ。
 幻想のマインドサキュバス――。なんてことだ。
 ユータは絶対絶命のピンチに陥っていた。いや、それでも天性の運命感を持つユータには一筋の希望が……。
「まっ、まだ何かある……。まだ……」
「それがないのよユータ君。現実は非常ね。このカードで逆転要素は万分の一も存在しないわっ♪ それっ! 沈黙の魔方陣!」
「うわっ!」
 ユータのフィールドに巨大な魔方陣が刻印される。このカードは二ターンの間魔法が使えなくなる効果を持つ。たかが二ターンされど二ターン。短い間だがこの状況では絶望的すぎた。ただでさえ強力なマインドサキュバスを倒す手段が皆無なのだから。
「うふふん♪ ようやく理解したわね。もう崖っぷちを通り越して脳天破裂寸前よ♪ さぁ……やっちゃいなさい♪ 私の可愛いサキュバスちゃん♪」
「は~い了解いたしましたマスターメイラ♪」
 ふわりと空気のように幻想のマインドサキュバスが舞い上がる。全裸に近いむちむちの肉体を惜しげもなくさらしている。いくらなんでもぎりぎりすぎる。しかしこんな扇情的なキャラでも、最終ラインはきっちり線引きしてある。決してド直球のエロではない。あくまで性的な香りを匂わせながらの正当な魅了行為なのである。
「は~いそこの……んっ……君ぃ……アッシュ君って言うの? ねっ……お姉さん何でも知っているのよ? 君がどんなこと考えているかぁ……隅から隅まで全部ねぇ……♪」
「ええっ。う……そんなの……」
「むぎゅっ♪ ほら逃げないで? 痛くないのよ? お姉さんはいつでもふわふわ優しいんだから……」
「あんっ♪ お姉さん気持ちいい……」
 ユータの懐刀、精悍な少年アッシュが真っ先に魅了攻撃を受ける。レジストする意志はない。確率以前にあのにやけ顔では絶対に期待が持てない。
「あ~んほらぁ……『魅惑の抱擁』と『甘い囁き』でメロメロにしてあげるぅ……♪ むぎゅっ♪ むぎゅむぎゅぅ……♪ ほら耳も貸してぇ……甘くて長~~い舌をれろ~って差し込んでねぇ……♪」
「あああんんっ♪ お姉さんお姉さんんっ♪」
 執拗で無慈悲な魅了連続攻撃がアッシュを襲った。もうハートマークがうざいぐらいに乱れ飛んでいる。後に残ったのは、自分の意思をすっかり奪われた抜け殻のみだった。
「おほ、おほほほ♪ さすがにマインドサキュバスはやりすぎだったかしら。まぁ獅子はいつでも全力を尽くすもの……私の勝利はゆるぎないわ。ほほほほ……♪」
「くうっ……」
 ユータは虚脱してがっくりと膝をついた。その後の出来事は記憶に残らなかった。ただサキュバスに全てを支配されてボロ雑巾にされるのみだった。


「あぅ、あああ……」
「私の勝ち……。案外つまんなかったわね。さて……」
 ユータに突きつけられた敗北の二文字。フォーチュンバトルに負けることは死とほぼ同義。運命の為すがまま罰を受け入れるしかない。
「ねーねーねー。メイラお姉ちゃん? 私も暇だからこのお兄ちゃんと戦っていい? ね? いいでしょ? ねぇ?」
「なっ、な……」
「ああ。それもいいかもしれないわね……。ふふ……聞いたユータ君? この可愛いレイラちゃんが勝負してくれるらしいわよ? 本当に助かったわねぇ……」
「なっ、何だと……そんなの……。僕は負けたんだ。煮るなり焼くなり好きに……」
 いきなり妙な展開になっている。自分は負けたはずなのに、情けをかけられるなんてたまったもんじゃない。
「いいから……ねっいい子は大人しくお姉さん達の言うこと聞くのよ……チュッ♪」
「んっ……んん……」
 突然メイラにキスをまぶされる。唇全体をむっちりと塞がれて息ができない。メイラの淫靡な吐息が思考を埋め尽くす。性器のような赤い唇が顔中を這い回りねっとり舐めしゃぶっていく。
「ぁ……は……ぁん……ぁ……」
「……ふぅ。決まりね。さぁレイラちゃん。ユータ君が勝負してくれるらしいわよ? うふふ……」
「は~い。よかった~。レイラも特性の超メロメロサキュバスデッキ組んできたから~♪」
「あっ、ああ……」
 意識の焦点がずれ脳髄から錯覚する。普通にバトルできる状態では全然ない。
 これは明らかに罰ゲームだった。情けをかける振りしてさらにボロボロにするための――。
「んふっ♪ 大丈夫よユータ君。このメイラお姉さんが、後ろからユータ君のサポートしてあげる♪ ちゃんと今度は勝てるようにね……んんっ♪」
「あっ、背中に……あああ」
 むにむにっと効果音がしそうなほど、柔らかく巨大なおっぱいがユータの背中で押しつぶされた。後ろに回られて、ふんわり抱え込むような感じだ。しかもメイラの両手はユータのあらぬ部分に伸びている。
「こっ、こんなの……ああっ」
「頑張ってねユータくぅん……♪ お姉さんがしっかりフォーチュンバトルの真髄教えてあげるからぁ……♪」
 二、三度すっすっと手の先が股間を責め嬲る。
 ユータはもう破裂しそうなほど勃起していた。年端のいかぬ少年が、熟練した手管を備える美女に抗うことはできなかった。
「ほら……アドバイスする時にはね……こうやってここをこうして伝えてあげるからね……。ちゃんと言うこと聞くのよ……?」
「あっ、はっ、あっ……」
「もーお姉ちゃん長いよー。早く早くー」
 レイラが怒ったように促した。
「ふふ……焦らないの。捕まえた獲物はゆっくりといたぶらなくちゃ……。さ……そろそろ始めようかしら? フォーチュネイトオン……レディ……ほら、ユータ君♪」
「じゃ、ジャッジ……ああんっ♪」
 開始と同時にしごかれた。暗雲立ち込めるユータの運命はもはや残酷に決定付けられていた。


「はぁ……はぁ……僕の先行……。どのカードを……あっ、これがいいかな……獰猛なる百獣王オーライオンしょうか……んっ、くぅっ!」
 ユータが選ぼうとした直後、下半身にずきりと痛みが走る。手加減ほぼゼロの力でユータ自身を握られたからたまらない。
「違うでしょうユータ君? ユータ君の得意パターンは少年キャラで速攻でしょ……? それを曲げて勝てると思ってるの?」
「え、でもぉ……」
「でもじゃないでしょ? ほら、こっちの方がいいわ……。おびえる王子、マローネちゃん。ほら……小さくて可愛らしいじゃない……」
「ああっ、ああ……」
 誘導されるようにカードが置かれる。抵抗しようにも股間をもみもみされているので逆らえない。
 ユータが王子を召喚すると、優しい手つきでしごかれてしまう。何度もされたら必ずや虜になりそうな魅惑の手コキだった。
「あれっ? 少年キャラでいいの? じゃ、私はこれにしよっかな。そ~れキューティーリリス召喚!」
「はぁ~いリリス頑張っちゃうよっ♪ いぇい♪」
 くねっとして萌えオーラ全開のキャラがこの世に生を受けた。見るからに誘惑攻撃を持つモンスターだ。
「それっ。マローネちゃんを『スイートダンス』で誘惑しちゃえ♪ いっぱい目の前でお尻ふりふりしてあげるといいよ~♪」
「了解しました~それそれっ♪ あ~んあぁ~ん私のエッチなセクシーダンスに見蕩れてねぇ~ん♪ いぇいぇいぇい♪」
 純真無垢な王子に小悪魔の魅了ダンスが降りかかる。歯をがちがちさせながらも、次第に目がうつろとなりリリスの妖艶な腰つきに吸引されてしまう。
「あっ、ああ……お姉さぁん……♪」
「いいよっ♪ 来て来てぇ~♪」
 陥落は一瞬だった。せっかく召喚した王子は、ユータの手から離れてレイラの従順な手駒と成り果てた。
「むちっ♪ むちむちむちっ♪ そんなに私のお尻が好きなの君ぃ?」
「う、うんお尻好き好き……」
「そんなに好きなんだ……。ねぇ……もっとお尻でいいことしてあげるから……。私のために戦ってね♪ 約束だよ? それっ♪ むにむに……むにむにむに~っ♪」
「は、はいわかりましたぁ~♪ 僕なんでもしますぅ~♪」
「…………うっ、くっ……」
 キューティーリリスが王子の上に圧し掛かって、さらに魅了を深めようとしていた。残念ながら結合部はわざとらしいハートマークに覆われて見えない。
「あらぁ……。魅了されちゃったわねぇ……。本当に運が悪いわ……。やっぱりバトルには運が必要だから……」
「くっ、誰のせいで……ふぁっ」
「ほらぁ……文句は言わせないよぉ……。次も可愛い少年キャラでお願いね。先手必勝でやっつければ魅了されないんだからぁ……ねぇそうでしょ?」
「あぁぁ……そんなの間違ってる……んぁぁ……でも気持ちいい……あぁぁ……」
 背中に感じるおっぱいの甘い感触。耳を濡らす淫らに湿った吐息。ねちねちと股間をいたぶる妖しい指先。
 ユータは完全に思考を掌握され支配されてしまった。何度も少年キャラを促すメイラ。その度にレイラの誘惑モンスターに魅了され続けていた。
 ユータは間もなく敗北してしまった。何もできずに全てのキャラを魅了されて、その反動を自分自身の胸に受け止めたのだ。
「あらあら……。せっかく頑張ったのにねぇ……」
「えへっ♪ レイラの完全勝利っ♪ 正義は勝つ! いぇい♪」
 レイラが可愛げにポーズを決めて、くるっとターンをする。
 嬉しそうなサキュバス姉妹とは対照的に、ユータには迫り来る地獄の運命が待ち構えていた。
「あっ、ああ……負け……僕の負け……負け……負け……」
「うふふ……。さ、ユータ君……。負けたらわかってるわよね……」
「あぅ、い、いや、こんなの……無効だっ! ノーゲーム……許されるはずがない……」
 ユータは負け惜しみのように言った。通るはずなんて絶対にない。おっぱいを押し付けられて半ば強制的に。だからこんなの……。
「あ~らそんなのってないわよぉ……。だってユータ君お姉さんと一緒に本気で勝負したのにぃ……」
「うっ……だから……それ……が……」
 むにむにとおっぱいが蠢く。意識の糸がぷつんと切れそうになる。
「ねっ、ユータ君……。ユータ君は本当は負けたかったんだよね? エッチなお姉さんキャラに誘惑されて……負けるの……。大好きなんだよねそういうの……」
「えっ、ぇ……」
「こんなバトルしてるのも、エッチなお姉さんと戦うため。わざと少年デッキ組んで、セクシーな女の子キャラに誘惑されるの望んでて……」
「いっ、いや……いや……」
 メイラが悩ましくしなだれかかりながら、耳元で甘く囁いてくる。心を蕩かすピンクのオクターブに頭がどうにかなりそうだった。
「変態、お兄ちゃん……やらしい……。私のキャラもスケベな目でずっと見てたでしょ……?」
「ふぁ……」
 レイラも前からユータに迫ってくる。くりっとした可愛いお尻を突き出しながら、ゆっくりと腰を下ろしてユータの剛直をすっぽり優しく包みこんだ。
「んっ、あっお尻ぃ……」
「うふっ♪ 私の衣装はキューティーリリスのコスプレなんだよ? いいでしょこれ? ほら……お尻……むちむち……♪ あの邪魔なハートマーク中で何されてるのかなぁ~? とかどうせいっぱい想像してたんでしょう? ねぇねぇねぇ~♪ 我慢しなくていいんだよ~今から好きなだけ~♪」
 お尻がくねくねと股間の上で揺さぶられる。きわどいTバックの後ろ姿のグラインドに、みちみちとすりつぶされて悶絶してしまう。
「ほ~らキューティーリリスちゃんのお尻攻撃はどう? ねぇ負けちゃうよ? ほら……下から突き上げてごらんなさいよ」
「あ~んお兄ちゃんのすごく固い固~い♪ あ~んあはぁ~ん♪」
「ぐっ、ぐっ……ぐあぁぁぁ……」
 ユータの辛抱はもう限界だった。美貌の姉妹二人に挟まれて、精液を搾り出されてしまうのは時間の問題だった。
「あぅ、あん……でっ、でっ……」
「何女の子みたいな声出してるのぉ? 恥ずかしいわねぇ……。ほら少年勇者のユータ君……。今君はこのゲームの中にいるのよ……。誘惑攻撃を受けて……魅了されそうなの……。エッチなサキュバスのお姉さん達に囲まれてね……」
「そうだよぉ……。『お尻を突き出す』とか『メロメロヒップアタック』で虜にされそうなのぉ……。ほら裏切ってぇ……私達のものになってぇ……んっんっんっ♪」
「あぅ……はぁぁ……」
 段々と現実感がなくなってくる。少年勇者ユータが自分のキャラ。負けちゃいけない……サキュバスなんかに……でも……。
「ほら、イキなさい……。魅了されて、私達の仲間よ……」
「ねぇほらぁハートマークにぽこぽこ包まれて、とってもいい気分になろっ? ねっねっねっ♪」
 体を弄ばれながら精神も嬲られる。ピンク霧がまとわりついてくる錯覚。これが魅了される直前の視界なのだろう。プレイヤーのままだと決して味わえない至高で極楽の……。
「あんっ♪ 出ちゃう♪ 僕魅了されちゃう~♪」
「いいのよ♪ ほらほらほら♪」
「お尻にもっと来てっ♪ 来てぇ~♪」
 今日一番の圧迫。ぬるりとペニスがTバックの生地とお尻の間に滑り込む。その刺激が引き金となり、精巣から煮えたぎった欲望がどくどくと産声をあげた。
「あっあっあっ♪ 周りがピンク色っ♪ 気持ちいい気持ちいいっ♪」
「ふふっ♪ これが魅了された状態よ? とってもいいでしょう……」
「ああ……私のお尻に白いのべったり……。ふふっ、ふふふ……」
「すっ、すごくいい……本当に……ふぁぁ……」
 ユータにはもはや彼女達しか見えない。マスターの命令を忠実にこなす、キャラクターとしての存在に成り下がってしまった。
「……でもまだ先があるのよ? 魅了されてぇ……与えられた命令をこなすともっとよくなっちゃうんだから……」
「そうだよ♪ エッチなご褒美とかも、ちゃんと用意してあるから……チュッ♪」
「はっ、はいわかりましたぁ……。僕なんでもしますぅ……あはあはあはぁ……」
 耳に細長い舌がしゅっと挿入される。さらなる洗脳の種をねっとり埋め込まれていく。意識は二度と戻ることなく、黒い闇の底に消えていった。
 愚かな勇者ユータの冒険はここで終わってしまった。果たして運命を勝ち取る真の救世主は何処へ……。






 
  1. 2012/09/29(土) 21:46:38|
  2. SS
  3.  | トラックバック:0
  4.  | コメント:3

それで、音声化はいつ頃でしょう?
  1. 2012/09/30(日) 11:35:00 |
  2. URL |
  3. #-
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声の人の都合もあるやろ・・・

そう急かさんとのんびりマインディアでもやって気長に待っとればええやん。
  1. 2012/09/30(日) 18:20:12 |
  2. URL |
  3. #2svZrEBc
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  1. 2012/09/30(日) 22:37:11 |
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